見出し画像

坂東巡礼記4 星谷寺(札所8番)

巡礼再開

4月から週末は仕事で、平日は研究と臨床のため、休みが祝日しかなく、坂東巡礼は夏の盆休みにでも再開する予定でした。

しかし、人生には予想だにできなかった事態が生ずるものでして…。

4月から勤めたクリニックが経営困難を理由に、給料が払えなくなるということで、4月で契約解除となりました。

契約解除といったら聞こえが良いかもしれませんが、要するにクビです。

大量リストラの第一弾として、真っ先に非常勤かつ研修中の私が解雇となったわけです。

来月のシフトも発表されて、気合いを入れまくっていたときに、呼び出されて、いきなりクビでした。

正直、頭にきましたが、何も力になれず申し訳ないという気持ちもありました。

クリニック勤めは、院長が絶対的な存在となるがゆえに契約トラブルが多いものです。ですから、今回は、仲介業者を介して就職したのですが…。その仲介業者は、非公開の割りの良い仕事を紹介してくれたのですが、やはり、非公開の求人というのは、非公開なりの理由があったのかもしれません。

そんなわけで、突如、GWが訪れたわけです。

その間に就活をしましたが、あっさり決まったので、GWを利用して坂東巡礼を再開することにしました。

坂東巡礼を再開したのは、ほぼ1ヶ月間休みなく働いてきたので、心の栄養が欲しくなったからです。

妙法山 星谷寺

令和3年4月29日、坂東巡礼を再開しました。初日(令和3年3月12日)は、札所5番~7番を廻ったので、今回は札所8番の星谷寺からスタートです。

天気は、曇り時々雨でしたが、無性にテンションが上がって、心は快晴でした。

星谷寺は、T字路の交差点のところにあるので、車を停めるのに一瞬躊躇してしまいました。

星谷寺は、神奈川県座間市入谷西にある真言宗大覚寺派の寺院。山号は妙法山。院号は持宝院。本尊は聖観音。

もとは寺の北東にある山頂(現在の座間谷戸山公園・伝説の丘)にあった観音堂の別当寺として建立されたものだそうです。天平年間(729~749)に行基がこの地を訪れたとき、「見不知森」の中に法華経を説話している声を聞き、その声の主は古木の根洞の観音像だったそうです。行基がそこに一宇を建立したのが、星谷寺の始まりとのことです。

観音堂は鎌倉時代に焼失し、現在地に移され、江戸時代には、江戸幕府から朱印状を与えられていたようです。

梵鐘(1227鋳造、東日本最古の梵鐘)が国指定重要文化財であったり、七不思議があったりと、ユニークな寺院でした。

星の谷観音

参考までに、またこちらの動画を。

私が参拝したときは、納経所が閉まっており、隣の住職宅にて、御朱印を戴きました。

公式ホームページによると、星谷寺の七不思議は、以下の七つです。

① 撞木が一つの梵鐘(普通は撞座が二つ、日本三奇鐘の一つ)

② 咲き分け散り椿(一本の椿より5通りの花が咲き、花弁が一枚ずつ分かれて落ちる)

③ 観音草(別名、田村草。坂上田村麻呂がこの寺の境内にあったこの草で、東北遠征時奇病を治したといわれる)

④ もみじの老木(幹が乳房のようになっている。現在は枯れている)

⑤ 不断桜(開花期のほか年中どこかの枝に花をつけている)

⑥ くすの木の化石(揺すると水の音がする)
 
⑦ 星の井戸(昼でも星が見える)


http://www.shoukokuji.or.jp/

評価: ☆★(星1つ半)

参拝後の評価は、星1つ半(☆★)でした。低いようにみえますが、坂東巡礼の札所として普及点です。

やはり、神仏習合の面影がないのが残念でしたし、国指定重要文化財である梵鐘の保存方法にもう少し風情が欲しかったです。

ただ、近代的な寺院にしては、私としては高評価でした(四国巡礼では、星1つ以下が連続することが度々ありました)。

その理由として、参拝している方々が多く、地元に愛されている観音様であること、近代的な寺院であるものの境内の氣が良かったことがあげられます。

時間のあるかたは、行基が聖観音の声を聞いたとされる伝説の丘にも足を延ばしてみるのも良いかもしれません。

宗派 真言宗大覚寺派

本尊 聖観世音菩薩

開基 行基菩薩

創立 天平年間(729~749)

住所 神奈川県座間市入谷3-3583-1

駐車場 あり(無料)

電話 046-251-2266


閻魔堂

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?