高学歴シニアが再就職する際のポイント
今回は株式会社エンカツにご依頼が多い、高学歴シニア人材が再就職する際のポイントをお伝えさせていただければと思います。
2022年に日本総研が発表した「高学歴の中高年男性の仕事への意識を調査したリポート」によると、
といいます。
出身大学の難易度区分はこのように分けられました。
(A)偏差値52未満(431人)
(B)偏差値52以上~58未満(433人)
(C)偏差値58以上~63未満(473人)
(D)偏差値63以上(457人)
(D)グループに分けられた難易度の高い大学出身者は、以下の図の通りスキルについては他グループに比べて高い能力を持っていることがわかります。
たとえばそれは、語学、調査・研究、コンサルティング、経営企画、教育のスキルです。
そのため、再就職後の職種でも経営企画やコンサル、教育など指導的立場を望む方の割合が多い傾向にあるとの調査結果が出ました。
一方でシニアの求人が多い職種は、接客、警備、軽作業といった業務内容が多くなります。図内には、事務職も含まれていますが、事務・データ入力・受付・コールセンターなどのマニュアルがある事務作業です。
(D)グループに分けられた難易度の高い大学出身者ほど指導的立場を望む一方で、現実にはそのような業務が少ない実態があり、再就職の際のミスマッチが多い傾向にあることがわかったようです。
事務職・スタッフ職は再就職では『幻の仕事』と言われています。1人の求人に100人の応募があります。倍率が高いことから、希望する業務に就けない高学歴シニア人材が多いということがわかります。
また、再就職先も大企業の傘下であったり、大企業を求める傾向にあるようで、中小企業には行きたがらないシニア層が多いようです。
中小企業はマルチタスクが求められるがゆえに、人事・経理・営業などを全部任せたいといった業務内容が多く、大企業と違った側面があります。それゆえ、躊躇してしまう方もいるようです。
そこで高学歴シニアが事務職やスタッフ職として再就職する際のポイントとしては、2点あります。
1点目は、希望する職種の供給が少ないと認識していただくこと。
2点目は、再就職先を中小企業も視野に入れて活動すること。
自分は何ができて、何で貢献できるかを明確にして伝えておくことで、できない仕事を依頼されるといったミスマッチが起きる可能性は低くなります。
人材紹介会社を経由する場合は、履歴書や職務経歴書を提出することになると思いますが、担当者が「何が強みか」「具体的にどんな業務で貢献できるか」「今後の展望」などをしっかりヒアリングしてくれる会社を選べるといいかと思います。
再就職先の環境は、ライフスタイルに大きく影響してくるものです。ミスマッチが起きないように、事前によくリサーチをして任せらせる担当者を見つけたいですね。