#3|なんと母が片付けの「自走」をし始めた!こんな日が来るとは!
溜め込み症の母の片付け問題。
前回までのお話はこちら。
<これまでのあらすじ>
約40年間、母の溜め込む習慣が続いたが、父の腰の手術をきっかけに、2023年春に、最低限の「父が通るところ」を目標にして挑んだ片付け。
頑固で片付けなかった母が、思いのほか、張り切って片付けてくれて、私も手伝って、なんとか生活ができるレベルまでにはなったのでした。
さあこれからこの調子でもっと片付けるぞ!
と意気込んでいたら、今度は私が手術で入院することに。
1.2024年春|父の部屋から再スタート!ベッドの位置を変えたい!
私が退院して治療が完了したのが2023年夏。その秋は例年通り仕事が忙しく、そして冬は寒いのでなんとなく実家には近づかない(北国ってわけじゃないけど、古い家は冷え性の私にはつらい・・・)。
で、気づけばもう2024年春!!
そういえば実家の片づけやってなかった!
と、思い出し、また通うことに。
父の希望は、自分のベッドの位置を変えること。
窓際にぴったりくっついていて、夏になると熱いし、障子を開けていると外から丸見えで嫌なのだそう。
そのためには、父の部屋にあるベッド以外のものを片付ける必要がある。
大きな棚、昔の鏡台、使っていないテーブル(壁に立てかけてある)、よく分からない奥の荷物たち・・・。
腰の悪い父は、たいして動けないので、主に私と母が動く。
まずは「明らかに要らないもの」から。
いや、私からしたらほとんどのものが「明らかに要らないもの」なのだけど、母にとっては違うので、全部確認。
「これは?どうするの?」
と見せては確認。
聞かずに捨ててもいいんだけど、母にとって大切なものもあるので、そこは勝手にやらない。
「これもういらないでしょーー」とか怒るのもNG。
もちろん、関係性によって良し悪しあるので、一概には言えないけど、私たちの場合は、「これどう?いらなくない?」くらいは言える。
勝手に捨てなければ。
そして、まぁ出るわ出るわ!!
主に古い新聞と雑誌類!
もう絶対に読まないよね!!
作業はどーーんどん進んで、袋に入れたりしながら、都度玄関へ持っていき、溜まったら外に持っていき・・・を繰り返し。
その部屋の荷物の何割かは、兄のものだった。
兄は今は同じ市内に住んでいるのだけど、昔その部屋を使っていたことがあって、それでそこに兄の子どもの頃の荷物とかがあるらしい。
ドラえもんの漫画とか、ほんともう40年くらい前のものがザクザク。
つくば万博の雑誌だかなんかも出てきた。
私の趣味のものはないので、特に懐かしむでもなく、どんどん運ぶ。
2.母が自分から片付けている!いよいよ自走している!
日中めいっぱいかけて、夕方まで作業して、でもベッドの移動まではいかなかった。
でも父は早く移動したくてうずうずしていたようで(笑)
次の日以降、母はせっせと片付けたようで、数日経った頃、
「ここまでできたよ」
とかなり片付いた写真が送られてきたのでした。
なんと!私がいなくても片付けている?!
そんなこと、今までなかったのでは?
「片付けたい」
「ここを快適にしたい」
「もっといい状態にしたい」
という想いが、人を動かすのですよ。
その想いのエネルギーは大きい。
「片付けて!」と、【行動】だけを言いがちだけど、否定せず、心を寄り添い、未来の希望を一緒に描く。それだけで、こんなにも変わるのですよ。
父からの悲しい訴えから2年くらい経ってしまったけれど、
その時は、私もどうしたらいいか途方に暮れていたけれど、
ここまで変化ができる。
もうそれだけでうれしいのです。
3.母は「溜め込み症」
ここまで来て、書いてなかったけれど、母は、「溜め込み症」というものみたいです。
この名前を知ったのは、1年前。
片付けのプロの方と話した時、教えていただきました。
そんなのがあるのね!
溜め込み症とは、
★物を捨てられない
★物を整理できない
★所有物への執着が強くて捨てられない
★そして、生活が困難になる、
という精神疾患だそう。
集めた物を捨てることに強い苦痛を感じるもの。
ゴミに出さずとも、リサイクルに出そうが、売る、譲るでもダメ。
多数の動物を飼うパターンもあるとか。
10代から発症することが多く、30代には生活や仕事で苦痛が生じるそうです。
ひとまず、母がそれに当たるものかもしれない、と分かったことで、気持ちは楽になりました。
何かの精神的な病気なのでは、とずっと思っていたから。
そして、母にも言いました。
「溜め込み症っていうのがあるんだって。お母さん、それじゃないかな」と。
そしたら、「うん知ってるよ」と。
もう自覚があった!知ってた!
だから何、というわけでもなく、会話はそれで終了。
この溜め込み症は、簡単に治るものでもない。
でも、急いで治さないといけない、というものでもないと思う。
物が多いことで、生活ができない、地震が来たら危険、という場合は急いで片付けないといけないけれど、そこがそれほど危機的ではない場合は、ゆっくりと付き合っていけばいいと思う。
だから、今や自走する母は、この先どんどん片付けると思うし(まだ一筋縄ではいかないところも多々あると思うけど)、危険さえなければ、ゆっくりあと1年くらいかけて、快適な空間になるといいなと思う。
次回はこちら。
ビデオテープ500本を捨てるお話です。
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