柱・桁・梁
今まで建物の構造にあまり関心がなかったせいか、桁(けた)、梁(はり)がどういうものなのか知らなかった。
ざっくり言うと、桁は上から見て建物の長辺方向、梁は建物の短辺方向に架け、それぞれ屋根や床などの荷重を支えるものらしい。
これらの材を必要な長さにカットし、連結部分の継手(つぎて)や仕口(しぐち)の加工を施していく。
大切な材をジャストサイズでなおかつきれいにカットしなければいけない。
ここは丸ノコの扱いに慣れている夫に全部おまかせ。
さすがに最初の数本は緊張していた様子だが、要領を得てからは次々と卒なくこなしていった。
なかなかやるねー。
カットされた材の仕口をノミで加工。
ここはわたしの出番だが、水平に削るのが超むずい。
どうしても仕上がりがギザギザになってしまう。
ちょうど現場を見に来てくれた建築士さんがノミの使い方のコツを教えてくれた。
ツルツルとまではいかないが、きれいに仕上がることができた。
家の設計だけでなく、ノミの使い方まで知っているとは恐るべし。
すごい!
作った仕口がしっかり連結できるか短い材を使って確認。
ちょっとゆるかったりするものもあるが、ほぼOK。
最後に夫が超難関の桁(けた)の継手「腰掛け鎌継ぎ」に挑戦。
あらかじめYouTubeで何度も確認。
矢印に似た形に加工していくのだが、結構むずかしい。
ノミで加工する部分はわたしも参戦。
けっこう時間がかかったが、なんとかできた。
加工した材をまず土台の上で平面に組み立て、次にそれらを起こしていく。
いよいよ立体になる工程だ。
ちなみに壁用の合板は後から貼ることにした。
貼ってしまうと重すぎて起こせない可能性があるのと、窓の部分を後から届くサッシに合わせて切り抜くからである。
タテ・ヨコ四面あるので、面ごとに組み立ててそれぞれ起こしていく。
長方形なので長い面は二つに分けた。
二人で起こすには重すぎるので、伐採で使う機材を使って次の手順で起こしていく。
・桁に布ベルトを掛け、ベルトにワイヤーを取付ける
・起こす方の正面にある太い木の上方に布ベルトを巻き、滑車を付ける
・ワイヤーを滑車に通しチルホールで引っ張る
ここでなんと建築士さんが手伝いに来てくれた。
とても助かった!
組み立てた柱と桁を建築士さんと夫で支え、わたしはチルホールで指示を仰ぎながらワイヤーを引っ張る。
やったー、起こせたーっ!
残りの面を順次起こし、全部立ち上げたら金物で固定。
継手の腰掛け鎌継ぎがうまくはまるかドキドキしたが、なんとかうまくいった。
次に垂直に立っているか「下げ振り」を使って確認。
束石を設置するとき以来の「下げ振り」がここで登場。
桁の内側に木っ端を当て、先端に下げ振りが付いた糸をそこに巻き付け、床スレスレまで垂らす。
木っ端の厚みと同じ寸法の線を床に引く。
その線の上に下げ振りの先端がピッタリ合うようワイヤーとチルホールを使って調整する。
平面から立体になった感動も束の間。次はロフト部分の2階の柱・母屋の設置が待っている。
高所が苦手なわたしたち、果たしてできるだろうか汗