ランチェスター法則って何?ランチェスター戦略?ランチェスター経営?ややこしい関係を整理
経営セミナーを受けたりすると
「ご承知通り、ランチェスター戦略を基に検討すると、あーなって、こうなってー」
という講師の発言があったりして、
え?ランチェスター戦略って何?
なところに
ん?ランチェスター法則??
さらに、
ランチェスター経営????
と頭に「はてな」が沢山浮かぶ場面があるかもしれません。
そんなやつ、おらへんやろ(by 大木 こだま)
ですが、
・ランチェスター法則
・ランチェスター戦略
・ランチェスター経営
について、簡単にわかりやすくまとめたいと思います。
(できたとは言ってない)
この3つの「ランチェスター」の関係性を一文で表すと?
この3つの「ランチェスター」用語ですが、関係性を1文で表すと
ランチェスター経営とは、ランチェスターの法則から導かれた、ランチェスター戦略を応用した経営である。
ですね。
しつこく言い換えると、
ランチェスター法則ってのがあって、それを基にした戦略があるんですが、それを経営に応用したのがランチェスター経営
ということです。
ランチェスター法則って何?
ということで、ランチェスター法則って何?です。
これは、Wikiにも書いてありますが、イギリス人のフレデリック・ランチェスターさんが、発表した法則です。
第一次世界大戦の戦闘の研究で、ピタゴラスの定理をヒントに考え付いたそうです(竹田陽一著 ランチェスター戦略を書いた人達より)。
ランチェスターさんが発表した法則は2つ、
・ランチェスターの第一法則
・ランチェスターの第二法則
です。
ランチェスターの第一法則とは?
「ランチェスターの第1法則」は、1対1での戦いから導きだされた法則です。
第一法則の公式は、
攻撃力 = 兵力数 × 武器性能
です。
簡単に言うと、
敵と味方の損害が同じ数になる戦い方
です。
ランチェスターの第二法則とは?
「ランチェスターの第2法則」は、距離を開けての戦いから導きだされた法則です。
第二法則の公式は、
攻撃力 = 兵力数^2 × 武器性能
です。
攻撃力が自乗になる戦い方
です。
相手との人数の差が、自乗されるので不利な側の損害が大きくなります。
(栢野克己著 「小さな会社儲けのルール」より)
第一法則と第二法則、どう違うの?
これだけ見ると何がなんやら?です。
ということで、武器性能(仮に1とします。)は同じで、
自軍 1人
敵軍 4人
での戦闘があったとします。
第一法則が効く場面で戦うと、
自軍の攻撃力= 1 × 1 で 1
敵軍の攻撃力= 4 × 1 で 4
になります。
第二法則が効く場面で戦うと、
自軍の攻撃力= 1^2 × 1 で 1
敵軍の攻撃力= 4^2 × 1 で 16
になります。
同じ人数なのに戦う場面が違うだけで、差がかなり大きくなります。
この法則を応用したのがランチェスター戦略になります。
ランチェスター戦略って何ですか?
ランチェスター戦略は、戦い方によって攻撃力の差(被害の差)が増減するというランチェスター法則を用いた戦略です。
つまり、
相手に対して有利な際に使う「強者の戦略」
と、逆に
相手に対して不利な際に使う「弱者の戦略」
を使い分ける戦略ということになります。
実例としては、
・信長の桶狭間の戦いは弱者の戦略の勝利
・太平洋戦争でアメリカは強者の戦略で勝利
・硫黄島の戦いで日本軍は負けましたが損害的には弱者の戦略で
アメリカの同数の被害を与えた
などがWikiにも載ってます。
最後、ランチェスター経営とは?
ランチェスター経営とは、このランチェスター戦略を経営に応用した経営のやり方、になります。
競争条件が有利な会社は、ランチェスターの強者の戦略を使って、弱者の下剋上を防ぎます。
競争条件が不利な会社は、ランチェスターの弱者の戦略を使って、強者を追い上げる、ということですね。
強者の戦略を使えるところは、ほぼなくて、シェアNo1会社くらいです。
フリーランスとか中小企業では、ほぼほぼ弱者の戦略を使わないと、
自分より有利なライバル会社に勝つ
ということが難しくなるんですねー。
同じ努力をしても強者の戦略が効く場面で戦ってると、自乗効果でこちらの不利が余計に不利になるからです。
なぜか?
弱者の戦略だと、1:4なのに、強者の戦略だと、1:16になってること思い出してください。
弱者の戦略が効くやり方だと、4倍頑張れば勝てますが、強者の戦略が効く場面だと、16倍頑張らないと勝てません。
4倍はなんとかいけそうでも、16倍は無理ですよね?(笑)
戦略場面の見極めと、戦略の選択で物凄い違いがでるんですよ。
知らないって怖いです。
今日はこの辺でm(__)m