EnjoyRallying - レキに行こう!
レキって何回やるの?
レキで1つのコースを何回走れるか、これによってペースノートの信頼性は変化しますが、通常のラリーでは2回走行ですので1回目のレキ走行で95%以上、2回目で100%のノートが書けるようにしてください。
2回目はコ・ドライバーに読み上げてもらって、自分のイメージと実際が違うところを修正していきます。
コ・ドライバーは1回目でドライバーが読み上げていく指示を書き取りながら、目標物などを加えていきます。2回目以降ではコドライバーがノートを読み上げながら、ドライバーが修正を加えていきます。コドライバーはそれをどんどん書き加えていきます。
修正の仕方ですが、その場では鉛筆で横線なり斜線なりを引いて、その上の空白部分に書いていきます。そしてゴール後のゆっくりできるときに消しゴムをかけて修正後の指示を書いていきます。その場で立ち止まって消しゴムをかけたりしていては、ドライバーのリズムが狂いますから。
ただし、これから先はクローズされた道で行うことを前提とします。ラリーに使われる一般道はあなただけが走っているわけではありませんし、制限速度もあります。くれぐれも交通法規とマナーを守って安全な道で練習してください。
どんな情報を入れるか
Rally Hokkaido 2013, New Kunneywa
コーナーの左右と角度(回り込んでいるか)、ストレート(長さ)、コーナーの連続具合、クレスト、道幅の変化、ライン取り(インカットの可不可等)、コーション(滑る・ギャップ等)、舗装・未舗装の変化、目標物(カーブミラー・看板・橋・交差点等)など、色々と入れられる情報はありますが、いきなり初めから全ての情報を入れるのは無茶です。たとえ入れられたとしても、それを読み上げてドライバーが反応できなければ意味がありません。では、どの情報から入れていったらいいのでしょうか?
(1)コーナーと直線、コーション、そして目標物
まずはコーナーの角度と直線を入れましょう(R4、L6など)。回り込んでいるコーナーにはロング(Lg)とかベリーロング(VLg)とかの指示も入れます。直線も、ある程度の長さ(人それぞれですが、30~50m以上・m単位で数字のみ)のものを入れていきます。そしてクレスト(C)も入れましょう。初めのうちはこれだけで精一杯かもしれません。
できそうだなと思えてきたら、危険個所(コーション)の指示も入れてみましょう。スリッパリーとか、ギャップなどです。コーションのマーク「!」は速度を落とした方がよい場合に使うといいでしょう。とっても危険なところはダブルコーション「!!」、トリプルコーション「!!!」となります。(注:コーションは基本的には速度を落すわけではなく、危険度を表すものです。ひっかかると「ちょっとヤバイかも」「車壊れる or 落ちるかも」「確実にリタイアっていうか、車なくなる」といった具合です。なので場合によっては全開のまま走り抜けることもあるでしょう。)また、コ・ドライバーは橋やカーブミラー、看板などの目標物を書き入れましょう。
ここで一つ注意。ノートにはコーナーとか、クレストとか、出てくるものを全部入れればいいというものではありません。レキと本番では走行スピードも異なります。直線にしても短いものは一瞬で終わる場合もあり、いちいち数字を読んでいてはついていけない時もあります。ギャップなどの障害物もスピードが高かったりライン取り(キープライトとか)によってその箇所を通らない場合もあります。ですから、自分のラインを想定して、要らないものは極力省いていくと余計な記述が減り、自分にとって本当に大切な情報をノートから得ることができるでしょう。
(2)コーナーの連続
次は連続コーナーの指示(下線など)を入れてみましょう。連続して読んで欲しいところをその都度コ・ドライバーに伝えます。やってみるとわかりますが、この指示を入れるのは結構大変です。よく忘れます。でもこの指示がきちんと入れられるようになると、ロストが格段に減ってくるはずです。
ノートの書き方ちょっと補足
・スタート位置がわかるように書いておく。(1ページ目じゃない 汗)
・ロストしやすい時は目標物(書いてないですが 汗)
・!はコーション
・下線は連続読み上げ
・各ステージの最初のページにはインデックスシールを付けておくと便利。
・右上数字は残りページ数。1ページ1.8kmとしてあと21km。
・裏面には何も書かない。ページをめくるだけ(ノートをひっくり返さなくてよい)でいいから。
・ページ右下の記述は次ページ冒頭の指示を小さく書いている。ページめくり間違い防止と時間稼ぎ
(3)ライン取りや車体の動きを考慮した指示
この第3段階はちょっと難しいです。まず、第2段階までをマスターしてください。そしてこの段階に挑戦する場合、ドライバーの技術と思考力が必要となります。この第3段階については第5回「レキに行こう!(2)」で説明していきます。
スタート地点からゴール後次のコーナーまで
レキの時には必ずゴール後の次のコーナーまで書きましょう。そうしないとゴール後コーナーがあった場合曲がりきれずにコースアウトしてしまう可能性があります。またゴール後が長い直線だった場合、全開で加速を続けたままゴールインできることがわかります。
コーション中心のノート作り
さて、第1回で書きましたが、ここまでの情報でおさえれば、ドライバーの負担にならず、また有視界よりも確実な走行ができると思います。コ・ドライバーの声に素直に反応できる程度の情報量だからです。が、ここから先は、中途半端に手をつけるとタイムダウンやコースアウトの危険性さえあります。そんなわけで、ノートの第3段階はちょっとおあずけして、次回はノートの読み方について説明する「ノートを読んで走ろう!」です。
語句説明
4R
これをどう読むかはドライバーの好みです。某ドライバーは「よんあーる」と読むように言う日もあれば「フォーライト」とちょっと海外ノリの日もありました。もちろん、「よんみぎ」と読むよう言われた日もありました。おかげでどれでもいけるようになりましたが、頭の中はぐちゃぐちゃ。ちなみに、昔は左右が先だったりしたので、「み4、ひ6」とか書いてたこともあるらしい。うーん、日本的だ。でも漢字は画数が多いのでおすすめしない。
4R
ベンドが先、左右が後の並びが今の主流です。またコーナーの大きさを数字式でなく記述式(直角=Squareなど)で表現する場合もありますが、日本人には数字式の方が合っていると思います。もちろん直感的に単語からコーナーがイメージできるなら記述式もよいと思います。
Lg、VLg
コーナーの数字の前に付ける人もいますが、後ろに付けるのが主流ですね。書き込むときはコーナーの肩に少し小さ目の字で書いています。
直線
ドライバーの目安でいいです。正確に測る必要はないと思いますが、あまりにかけ離れているとコドラが理解できないです。
コーション
危険な場合に使います。
目標物
コ・ドライバーのお仕事です。ロストしたとき絶大な効果を発揮します。慣れると要らなくなります。
連続コーナー
連続の指示があるとコ・ドライバーは楽です。余裕ができるので読みやすいです。ドライバーが慣れていない場合は勝手に入れてます。
書き方の決まり
そんなものはありません。コ・ドライバーが読みやすいように、わかりやすいように各自工夫してみてください。
ノートの清書
必要ありません。オススメしません。写し間違いのリスクが発生します。またコーナー間の「記号にならない距離」をコーナー記述(5R、6Lなど)を書きこむ間隔の調節で表現する場合などありますので、清書するとこのような微妙なニュアンスが消えてしまいます。車が揺れて丁寧に書けないと思うなら、姿勢を見直してください。また数10km程度の総ステージ距離ならまだしも、100km以上にもなるステージの情報を清書してレキ後の大事な本番前のリラックスタイムを浪費することはナンセンスです。
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