5/13 過去イチトラウマ経験
さまざまな人に出会い、いろんな経験をしてきたけど、
経験史上、トラウマ経験と言ったらコレかもしれない・・・
予約の話を聞いたのは昼過ぎで、その日は暇だった。
「初めてのご予約なんですけど、ロングの180分なんですよ、
ちょっとメールでの対応なんで詳しくはわからないんですけど、
スタッフ同行するんで行ってもらえますか?」
と言う。
その時点で「んん???メールで予約ってどういうことなんか???」
基本的にその時代は予約フォームなんてない、電話予約が一般的、
しかも初めてのお客さんにスタッフ同行って怪しい・・・なんか私に言ってない事が
あるに違いないと思った。
それでもロングかー美味しいなぁー暇だしなー
そんな感じでスタッフの運転する車に乗り込む私。
その運転してくれた男性スタッフは基本的にグループ内の他の店舗のスタッフで、
たまーーにお話するけど、感じのいい、いい意味で抜けた感じの人。
「メールで予約ってなんですか?」って単刀直入に聞くと、
運転しながらスタッフの通称まっつん(仮名)は説明し出した。
まっつん「どうも会話ができないとの事でメールでやり取りしたんですよ、
あと・・・車椅子らしいんですよね」
私 「え?・・・それ大丈夫なの?喋れないってどうやってコミュニケーションとるの?
車椅子でどうやってプレイするの?」
まっつん「とりあえず、メールでは問題ないって事なんですよ、多分、移動するのは
車椅子じゃないとダメって事なんだと思うんですよね」
私 「えーーーーーーめちゃめちゃ大変じゃんよぉーーーそれって私が断らないと
思って、この仕事回したんでしょ?ズルイよ」
まっつん「あーいえいえそーゆーんじゃないですけどね、お願いしますよー
ちゃんと接客前に対面で確認して、ダメそうだったら受けないので、
それに、これを機にこういったお客様にもご利用いただけるような
足がかりにしたいんですよ」
私 「いや、絶対ダメだよ、そんな介護の資格もないのに対応しちゃダメでしょ、
なんかあってからじゃ遅いよ」
そんなやり取りをして、お店から少し(かなり)離れたそのお客さんの自宅に
到着した。そもそも自宅OKにしてないし・・・
後に聞いてわかったんだけど、その団地は車椅子専用の住宅らしく、
車椅子専用でずべて設計されてるみたいでした。(知らなかったー)
まっつんが車から降りて、お客さんのお部屋の玄関先に立ち、
車の中で待つ私からは見えないが、扉の奥にはお客さんがいるみたいで、
身振り手振りで会話してるのだけが見える。
まっつん、NG出せや(本気)
まっつんが車に戻ってきて、「大丈夫みたいです。声は出ませんけど、
コミュニケーション取れる範囲でしたので、よろしくお願いします。
終わり時間に迎えに来ますね。お部屋出たらお電話ください(^∇^)」
っておーーーーーーーーいぃー!
(後で嘘やないかい!)って声を大にして言いたくなった。
仕方なく車から出て、お客さんのお部屋に向かった。
出迎えてくれた中年の男性はおじいちゃんに見えるほどの老化ぶり(失礼)
年齢は聞きはしなかったんだけど、おじいちゃんではなかったと思う。
車椅子で玄関先に現れて、奥に案内された。
特に座るところがあったわけではないので、
殺伐とした、車椅子が通れる範囲の空いてる床の上に座って、
「よろしくお願いいたします」と声をかけると、
身振り手振りで「そこにある封筒の中にお金が入ってるから、取って」と
言う感じだったので、封筒の中を確認してからお店のお財布にしまった。
その後再び、車椅子じーさんの顔を見ると、「そこにある紙を読め」と
言ってるみたいだったので、読む(笑)
そこには車椅子になった経緯が綴られていた。
事故にあって、脊髄損傷、下半身と右半身不随になってしまって、手術と治療により、
喋れなくなりました。あなたの話してる声は聞こえます。できるだけ大きな声で話してください。
そんなような事が書かれていました。