『誰にも未来を見通すことができない』
あおぞら銀行が2月1日、2024年3月期決済を大幅に下方修正したと報道されました。
2月1日の株価は、前日比21%安のストップ安(値幅制限いっぱいの下落)。
それ以降も下落が続き、高配当株として保有していた個人投資家に大打撃を与えています。
今回はその話題に触れたいと思います。
本日のテーマは、
『誰にも未来を見通すことができない』です。
あおぞら銀行の業績悪化の要因の一つは、
米国の金利上昇を受け株価が下がり、売却損が出てしまったからです。
もう一つは、『アメリカ不動産向け融資』の損失です。
少しだけ詳しく話すと、
あおぞら銀行は、日本の銀行では珍しく米国企業や不動産向け融資を積極的に行っていました。
比較的安定していると言われていた『オフィスビルの不動産投資』ですが、コロナ禍以降、アメリカのオフィス市場が絶不調。
在宅勤務の普及で、オフィスに出社する人が激減したため、オフィスビルの価値が下がりました。
現在、ニューヨークのオフィスビルの空室率が15%。
東京の空室率が3.6%程度なので、比較するとその多さが理解できると思います。
更に追い打ちをかけるような金利上昇で、
投資家が金利負担を懸念して、不動産投資に消極的になったことで不動産価格は下落。
保有していた不動産の売却が相次いでいます。
その中で、あおぞら銀行は担保となる不動産を売却した際、返済金が残っていても、追加の支払いが発生しない(ノンリコースローン)を採用していたため、不動産価格が下落し売却しても相殺できない損失を見込んで、赤字にに下方修正したと言う流れでした。
そんな、二つの要因で株価が急落しているあおぞら銀行の株ですが、
SNSでは連日、株価予測と『買うか、買わないか』の議論がされています。
もしかしたら、点で見ると底をついている状態なので、今後株価が戻っていけば大幅に儲かる可能性があるかもしれません。
ただし、とある方が『未来を見通す、水晶玉はない』と断言していたとおり、
今後のことは誰にも予想ができません。
資産形成は、株価の動きを見るのではなく、どんな相場の時も地道にコツコツ積み重ねて築いていくことが大切です。
そのことを、しっかり意識して資産形成に臨んでいきましょう。
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