『給与格差時代に考えること』
本日のテーマは、
『給与格差時代に考えること』です。
最近、民間企業の平均給与が460万円に達し、2014年以降で最高値を記録したという報道がありました。
前年から0.4%の増加となり、3年連続で増加している状況です。
しかし、平均給与が上がっているからといって、すべての労働者が恩恵を受けているわけではありません。
業種別に見ると、最高額は『電気・ガス・熱供給・水道業』で775万円。
一方、最低額は『宿泊業・飲食サービス業』の264万円です。
インフラ業界は安定して高い給与を支払っていますが、サービス業では低い水準にとどまっています。
このように、業種ごとの給与格差は非常に大きく、どの分野で働くかによって収入が大きく変わることがわかります。
さらに、男女間の賃金格差も深刻です。男性の平均給与が569万円であるのに対し、女性は316万円。
前年よりもその差は3万円広がり、男女間の収入差は約1.8倍となっています。これは、同じ仕事をしていても性別によって大きな収入の差が存在することを示しています。
これらのデータからわかるのは、平均給与が460万円だとしても、実際のところは職種や企業規模、性別などで大きな格差があるという現実です。
特に、業種によってはベースとなる給与が低いため、いくら経済が成長しても大幅な賃上げは期待しにくい状況です。
一方で、事業基盤が整っている業界や、個々の能力が高い人々は収入が増えていく可能性がありますが、それが全体に行き渡るわけではありません。
このような経済環境では、給与の多い少ないに関わらず、私たちは自ら資産形成に取り組むことが重要です。
ここで考えたいのは、「給与が多ければ貯蓄ができる」という単純な構図ではないということです。
収入が多い人ほど支出も多くなりがちですし、逆に収入が少なくても計画的にお金を使えば資産を増やすことは可能です。
特に、若い世代はまだ収入が少ないかもしれませんが、「時間」という最大の武器を持っています。
20代のうちから資産運用を始めることで、将来のリスクに備えることができます。
例えば、60歳までに2000万円の資産を築くと仮定しましょう。
年利3%で運用すると、25歳でスタートすれば月々約59,000円の積立が必要です。
しかし、40歳から始めると月々約92,000円も積み立てなければなりません。
このように、早く始めることで少ない負担で大きな成果を上げることができます。
若い世代の皆さんは、まずは自身の収入や支出を見直し、将来に向けて資産運用を始めてみることをおすすめします。
給与ベースが低い業界で、好きな仕事を続けたい場合でも、早めに経済的な基盤を築いておくことが重要です。
将来への不安を軽減し、長い人生をしっかりと生き抜くための備えを今から始めましょう。
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