合成皮革と人工皮革とは
えっ?同じじゃないの?
合成皮革と人工皮革って同じようなものでしょ!
そう思われる方が多いと思います。
実際私もそうでした。
ある日お客様からのお言葉がありました。
えんじょるのんさんの鞄等大きめ作品の底カド部分に現在合皮が使われていますが、その部分を別素材(帆布など丈夫な布)で仕立てたものがあったらなぁと思っています。
今までお気に入りの鞄類を合皮の経年劣化で泣く泣く処分したことが何度もあり、可愛い!購入して長く使いたい!けど合皮が…と躊躇してしまい、合皮部分のない鞄があればと思った次第です。
実に嬉しいお言葉です!ありがとうございます!(嬉泣)
このお言葉を頂き火が付いた私は、男前ももっと良いがま口バッグにすべく、手あたり次第調べはじめました。
合成皮革 PUとPVC
合成皮革(合皮)とは、布地に合成樹脂を塗り、本物に近い見た目と質感を作ってある生地です。一般的に言われている合成皮革(合皮)には2種類(PUとPVC)があります。
・PUとは、ポリウレタン樹脂で出来ていて、本革に近い素材です。通気性があるので水分に弱く、空気中の水分と結合して徐々に劣化していき、濡れたまま放置すると表面がボロボロ(加水分解)になる可能性があります。
・PVCとは、塩化ビニル樹脂で出来ています。通気性や弾力性はPUレザーには劣りますが、水や中性洗剤で汚れを拭くことが出来るため、メンテナンスが非常に簡単です。とはいえ、やはり合皮なので、経年劣化は避けられないです。
えんじょるのんでバッグの底角に使用している合皮は、PVCを使用しています。すぐ劣化するものではありませんが寿命は短いといわれています。バッグは身体に近い所にあるので 汗や湿気を吸収する可能性も十分ありますので、ちょっとでも長く綺麗にお使い頂けるようお手元に届いたら合皮OKの防水スプレーの使用をお勧めしています。目立たない所で試して頂き、防水スプレーの用法用量を守り正しくお使いください。これだけで汚れ・水分防止になりお使い頂けると思います。
バッグを使いわない時は不織布の袋へ入れ、通気性の良い場所での保管をお願いします。その際、中に丸めた紙などを入れておくと型崩れ防止にもなります。
人工皮革
それでもやっぱり合皮は・・・という方は、人工皮革をお勧めします。
人工皮革とは、マイクロファイバー技術で作られた特殊不織布に樹脂を絡ませたもの。限りなく天然皮革に近い生地です。主に衣料品・インテリア・自動車用シート・ランドセル・ボール・スポーツ用シューズなどに使用されています。耐久性もとても優れていて申し分ないのですが、デメリットはお値段が高級という事のみかもしれません。
布じゃだめなの?
底角は何のために合皮にしているか。
角を守り、デザインのシェービング効果を狙って縫い付けてます。
帆布などで・・・のお言葉を頂いていたので考えてみたのですが、厚み・重なり等を踏まえ考え、厚手のしっかりした綿生地を縫い付けるのはちょっと大変だな・・・という結論に達しました。(引き続き作り方の工程などの技術を獲得した暁には作ってみる可能性もありだと考えてます)ならば切りっぱなしで使えて耐久もある素材!!と検索しまくって見つけたのが人工皮革でした。
今後の対応
今回サンプルで取り寄せた人工皮革を 自分の新たなバッグに取り付けてみました。色味は一見黒なのですが黒に近いダークブラウンです。起毛のものではなく、銀面加工が施された皮革なので、本革に似た風合いを見せてくれています。使用予定の人工皮革は 東レ エクセーヌ銀面加工です。(現ウルトラスエード) もし、素材でご心配がありましたら検索して頂けたらと思います。
今後作る作品はお値段の違いが出てしまうので、合成皮革と人工皮革で選択して頂き、作成して行こうかと考えてます。
いかがでしたでしょうか。もっと私の技術があれば帆布を底角に!という事も可能だったと思うのですが、今の私にはその技術は無く(´・ω・`)スミマセン
でも人工皮革 とても良いと思います!私は惚れました♡
ちなみに私は本革が苦手です。匂いがとてもとても苦手なので、家に本革があるだけでアウトなのです。。なので本革は使用できません。"○┓ペコリ