録音する心
今回は久しぶりの音楽活動についての話題です。
実は今CDを作っているんですよ。そしてそのCDは、少し前にようやく収録を完了したところなんです。今回制作しているのはオカリナ三重奏。これまでも多重奏は行ってきましたが、ひとつ決定的に違うところがあります。
この記事ではそんな、CD制作の背景や制作中のえんじろうの精神状態や心のやり取りなんかを暴露してまいります。
CDタイトル
「3つのオカリナがうたう 名曲の宝箱 第1弾」
発売 2023年7月1日
販路 手売り(演奏会場)・通販(BASE)
定価 3000円(税込)
内容 オカリナ3重奏による既成曲の音楽CD
編曲・伴奏・演奏 えんじろう
マスタリング 音工房 縁児堂(とか言ってえんじろう)
生徒のために作る旋律
実は今回の収録曲はすべて「えんじろう オカリナ教室」の生徒さんからいただいた「演奏してみたい曲」から選曲しているのです。
自分の生徒たちにもこの伴奏で演奏してもらえるようになってほしい。更には生徒じゃないけどオカリナは愛してやまないという人みんなに、この伴奏も選択肢のひとつに加えていただきたいと願っています。
そのため普段は自分が「心地よくプレイするための旋律」を大切に作っていたのを、このシリーズに関しては生徒さんはじめいろんな方に心地よい」範囲で吹いていただけるものを作るという目標があります。
技量や身体能力など人それぞれのパラメーターもありますので、絶対ということは言えないですが、今回作るに当たり「意味あるフレーズ」をとても大事にしながら構成しています。
そしてそんなことをしていたら、面白いことに気がついたので記事にしてみました。
意味あるフレーズ
えんじろうは小学生の音楽の合唱のときなどに「意味あるフレーズ」と思えたかどうかで、やる気がものすごく左右されていました。
特にハーモニーパートについて、そのパートだけ練習したって何もやる気になりませんが、それが主旋律にどう関わるのかが判った後では意欲が全然違います。
そうです「意味のないことはとことんやりたくない人」なんです。意味さえあれば他の人から「無駄な時間」と言われることでも平気で没頭します。
もちろんこの「意味」自体があるないもそうですし、例え意味が込められていたとしても、えんじろう自身が理解できる状態に達しているかどうかにもよります。こういうのって伝える側と受ける側が同じ線上にいないと成立しないんですね。
編曲をするようになった自分は、やるならそこら辺を徹底して煮詰めたい。そう考えながら読めない譜面をPCで書いています。
CD録音の3つの行程
なんでも独学でやってみないと本当のところは判らないと思っているえんじろうの手順は、こんな感じ。
編曲 → 収録 → 調整
編曲フェーズ
編曲フェーズでまずオカリナ三重奏のみの楽譜を制作します。その後伴奏を考えて加えてゆきます。
そしたらオカリナのみの演奏と伴奏込みの演奏を双方とも聴いて、気になる箇所を修正し、次の段階に進みます。
収録フェーズ
収録フェーズでは、実際に伴奏に乗せて各パートを演奏し、通し演奏に慣れたら収録。この時必ず成功テイクをつなぎ合わせる「ツギハギ収録」はしないというのがこだわりです。
この作業の間に良くないフレーズが浮かび上がるので、そんなときには面倒がらずに編集フェーズに戻って修正します。これを繰り返し、自然体での演奏ができるようになったら改めて収録。そして最終工程に進みます。
調整フェーズ
調整フェーズは全体の音量などのバランスや、音質などを確認する段階です。
基本的にここから前のフェーズに戻ることはありませんが、もしもここで事件が発覚した場合は、戻って修正というよりは「ご破産」になるケースが大半です。結構「これだめ」と感じてしまったときのやり直しは潔いです。痛いには痛いのですけどね。
潔くにこやかに消すと、頭をくるっと切り替えて「また最初から組み直せるチャンスなのだから、さっきより着実に良いものにしてやるぞ」と前向きになれます。ここで前向きになれないのなら、その曲自体を無かったことにすることも(めったにないけど)
3つの視点
改めて自分の心を観察してみると、CD録音の行程の際には、どうもえんじろうが分裂して様々な角度から審査をしているみたいなのです。
分裂したそれぞれの角度のえんじろうを、ひとつずつ「主な視点・目立つ性格・基本的な態度・苦手な出来事」などを交えてお話してみますね。
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