【風船会計メソッド(続き)】図で分かりやすく学ぶ簿記・会計入門
📚 会計の基本と風船会計メソッド: 風船会計メソッドは、会計を視覚的に理解するためのツール。経費を変動費と固定費に分けて、売上に対する利益を視覚化する。
風船は売上を示し、風船の中の重りは変動費、気球の中の重りは固定費として表現。
💼 決算書の理解と企業評価: 決算書を理解することで、企業の健全性や成長性を評価する力が向上。特に同業他社との比較が重要。
売上や利益だけでなく、資産や負債のバランスも考慮する必要がある。
📊 変動費と固定費の違い: 変動費は売上に比例して増減する経費(例:材料費)、固定費は売上に関係なく一定の経費(例:家賃)。
変動費と固定費を明確に分けることで、経営の改善点が見えてくる。
🚀 現金管理とキャッシュフロー: キャッシュフローの管理は重要で、銀行に返済する金額を考慮しながら経営を行う。
銀行からの借入金を返済するためには、利益を確保する必要がある。
1.5倍: 形状運転資金の1.5倍の現金を保持することで、経営の安定を図る。
40%: 税金として利益の40%を支払う必要がある。
2倍: 総資本回転率は企業の風船(売上)を何倍に膨らませるかを示す指標。
風船会計メソッドで会計を理解する方法
風船会計メソッドは、会計の知識がゼロの人でも理解できるように設計された方法です。このメソッドを使うことで、企業の決算書を視覚的に理解し、投資や仕事に役立てることができます。以下に、風船会計メソッドの具体的な内容とその応用方法を説明します。
風船会計メソッドの基本
風船会計メソッドでは、企業の資産や負債を風船に例えます。風船の中には、企業が持つすべての資産が含まれており、これを以下のように分類します。
流動資産: 上半身に位置し、すぐに現金化できる資産。例として、現金、預金、売掛金などがあります。
固定資産: 下半身に位置し、現金化しにくい資産。例として、建物、機械、土地などがあります。
風船会計メソッドのポイントは、この風船を縦と横に分けて分析することです。具体的には「縦縦横横」の4ステップで分析を行います。
4ステップ分析方法
1つ目の縦:
純資産比率を確認します。これは企業が創業から積み上げてきた利益の累計を示します。この比率が高いほど、企業は健全です。
例えば、純資産が全体の30%を占めている場合、その企業は自己資本がしっかりしているといえます。
2つ目の縦:
流動資産と固定資産の割合を確認します。企業によって、流動資産が多いか固定資産が多いかは異なります。
業種によって適切なバランスは異なりますが、流動資産が多い企業は流動性が高く、固定資産が多い企業は長期的な投資が多いことを示しています。
1つ目の横:
固定資産の純資産での賄い方を確認します。理想的には、固定資産が純資産で賄えることが望ましいです。
例えば、固定資産が純資産を超えている場合、その企業は借金に依存している可能性が高いです。
2つ目の横:
流動負債と現金のバランスを確認します。流動負債は、1年以内に返済しなければならない負債です。
これを現金だけで賄えるかどうかを確認します。現金が不足している場合、キャッシュフローに問題がある可能性があります。
企業の成長とキャッシュフローの管理
風船会計メソッドを使って企業の決算書を分析することで、企業の成長性やキャッシュフローの状況を把握することができます。特に以下の点に注意します。
売掛金と在庫の管理:
売掛金や在庫が増えると、企業のキャッシュフローが悪化する可能性があります。これらは将来的に現金化されるものですが、すぐには現金になりません。
買掛金と支払い手形の管理:
買掛金や支払い手形は、企業が仕入れた商品やサービスに対して後払いするものです。これらが多いほど、企業のキャッシュフローは改善されます。
形状運転資金の計算:
形状運転資金とは、企業が日常の運転資金として必要な金額を示します。これを売掛金と在庫から買掛金を引いた値で計算します。
形状運転資金の1.5倍の現金を保持することで、企業は安定した経営を維持できます。
風船会計メソッドを用いることで、企業の財務状況を視覚的に理解しやすくなります。これにより、投資先の企業の健全性を評価し、適切な投資判断を下すことができます。また、企業内での自分の業務がどのように利益に貢献しているかを理解することで、仕事のパフォーマンスも向上します。