違和感から探すインスピレーションと霊的バイブレーションについて
バイブレーションとは
スピリチュアリズムの書籍や思想体系には「バイブレーション」という言葉がよく出てきます。「バイブレーション」は英語で訳せば「振動」や「波動」に当たります。
しかしスピリチュアリズムでは、原子や分子や物質的なものの状態を超えて、霊体や霊、霊的界層毎に発せられる精妙さの状態を指すようです。
今回このバイブレーションとインスピレーション、それを判別するための方法ついて考察したいと思います。
スピリチュアリズムのバイブレーションの特徴
シルバーバーチの霊訓やスピリチュアリズムの思想体系で述べられている「バイブレーション」を見てみると概ね以下の特徴があります。
霊格や階層、次元で異なるバイブレーションについて
全てのものはバイブレーションを放っている。
霊界はバイブレーションの異なる多くの界層でグラデーション状に無限に続いている
バイブレーションは霊的向上して高い界層であればあるほど精妙になり、低俗で低い界層であるほど粗雑になる。
バイブレーションが異なる世界の場合、自身より下位の世界には行けるが上位には行けない。
それぞれの界層はバイブレーションが異なるために、他の界層の住人の姿は見えず接触することもできない。バイブレーションが違うために、私たちは幽界にいる霊を見ることができない。
地上界では、人同士は霊格の差があっても相手の姿を見たり触れ合うことができる。
インスピレーションやアイデアを伝えるバイブレーション
霊からのアイデアやインスピレーションはバイブレーションを通して伝達される
バイブレーションからシンボルやビジョン、直感といった形でインスピレーションは伝達される
霊階側から地上へアイデアやインスピレーションを送るには、難しい霊的な操作とデリケートなバイブレーションを駆使して送っている。
霊界と地上のように階層が違う場合、同じバイブレーションを使えない。そのためシンボルや映像、ビジョン、直感といった形でインスピレーションは伝達される。
地上では個人によってインスピレーションに先入観や思い込み、ノイズがある程度混入する。それを言語化するので、個人の霊主肉従の度合いでインスピレーションの純粋さに差が出る。
睡眠や感情がバイブレーションに及ぼす影響
睡眠中は各自の霊的発達度合いに応じたバイブレーションの世界へ行き様々な体験をする。覚醒すると大抵忘れてしまう
不安や恐怖、強すぎる熱意は自身のバイブレーションを乱す要因の一つになる。
(参考)外部リンク:
・スピリチュアリズム・ブックス > シルバーバーチの霊訓―地上人類への最高の福音 > 7章 偉大さの尺度は奉仕的精神の度合いにあります
・スピリチュアリズム・ブックス > シルバーバーチの教え(新版・下) > 14章 霊界通信の難しさ
バイブレーションの捉え方:「透明度としてイメージする」
「バイブレーション」とは一体どういうものなのでしょうか。目には見えず物質的に捉えづらく、またスピリチュアリズムの書籍でも具体的に描かれている箇所はあまり見当たらないです。
ここで個人的な感覚になってしまいますが、私がスピリチュアリズムの文章や自分の感覚、直感で思うのはバイブレーションは振動や波動というより、どちらかというと「透明度」のイメージの方が近いと感じています。
画像処理・Webでの不透明度について
グラフィックや画像処理、Webの分野では「不透明度」という用語があります。ツールによっては「アルファチャンネル」や「opacity」とも呼ばれます。
不透明度は完全な透明状態を「0」とし、「透明な状態=0%〜100%=不透明な状態」の範囲で要素の透過度合いを制御します。
特徴的なのは物質界では0%以下は見えないものとされ、操作対象外とされる共通性があります。
インスピレーションと透明度
ここでイメージしてほしいのが、例えば人生に大きな岐路をもたらした出会いやきっかけ、心に湧く違和感、ふとした直感を感じる場合、上記のバイブレーションや不透明度でいうとどのあたりにあると感じますか?
私が思うのは、これらの多くは不透明度0%よりさらにマイナス側に位置しているように感じています。
例えば空腹やトイレ、めまい等肉体に由来する感情があるとします。その場合、それは肉体的な呼吸や脈拍、神経伝達、その他の外的物質が原因で起こっており、不透明度は1%以上あり五感でも分かる状態と思います。
逆に肉体よりデリケートな感情、直感や違和感の場合は、物質や言語化される領域より更に精妙で透明な位置にあるように思います。
不透明度マイナス領域(=精妙でデリケートな感情エリア)について、イメージ力や判断力、自身の透明度のアンテナ範囲を促進することは、霊的バイブレーションの理解やインスピレーションの活用に通じるのではないかと思っています。(個人的推測です)
違和感を起点にインスピレーションをキャッチする
人生目標や生きる意味を理解しやすくする
目には見えない精妙な領域での自己理解や状況把握、インスピレーションの判断力やキャッチ力が高まると、人生を生きる意味やカルマ理解、実現すべき課題といった人生目標が実行しやすくなると思います。
恐らく意義のある直感やインスピレーションはバイブレーションの精妙な状態、つまり不透明度0%のさらにマイナス領域からやってくると思います。これらを受け取り、理解咀嚼し、正しく取捨選択することについて見て行きたいと思います。
違和感をキャッチし判断する
不透明度0%以下というのは、どう捉えたら良いのでしょう。
ここはスピリチュアリズムの書籍でもあまりなく手探りと試行錯誤のあいまいさはありますが、「違和感」がキーワードになりそうと感じています。
良い意味でも悪い意味でも何か心に留まる違和感を感じることはないでしょうか。
もしこれはという違和感が見つかったら、すぐに言語化したり結論を出さずにまず違和感に沈潜して浸り、静かに味わってみてください。
違和感はデリケートなのでちょっとした思い込みや決めつけですぐ変容してしまいます。例えば一定の時間をかけて、60〜100を数えるまではそのまま沈潜に集中してみてはどうでしょうか。
五感を超えた情報量を持つ違和感
違和感をじっくり感じてみると、次のようなものが含まれているように思います。(内容や動機、環境によってばらつきはあります)
言語的意味
言語での定義、単語的意味からくるラベルや分類、名詞
五感での感覚
視覚、聴覚、味や匂い、触った感触、色、熱さ、尖り具合、喉越し、呼吸した感じ
五感以上の感覚
なつかしさ、心地よさ・不快さ、親近感・拒絶感、本質からのずれ感、重力や上下左右の有無、真空さ・満ちている感、真っ当さ・毒っぽさ、自分の欲に由来・純粋な気持ち由来のもの感、自分に属するもの・外部要因のもの感、物質臭さ・崇高さ
言語化が難しい精妙な感覚
予感、余韻、芯の通っている感じ、意識っぽさ、力強さ、白さ、眩しさ
これらの内、特に五感以上の部分はデリケートなので壊れないように丁寧にイメージする必要があります。
違和感を理性で判断していく
違和感は大抵が単なる空想や自分の欲由来のものが多いです。そのためイメージ力と理性で比較検討する工程が必要です。
その違和感が一次的欲求面(食欲・性欲・睡眠・呼吸・苦痛回避等)に由来するのかを自問自答して確認します。
次に社会的欲求面(達成感や人との交流親和や承認等)や嫉妬や復讐、優越感・劣等感、ルサンチマンや諦め、刺激欲しさ等現代的な由来でないかを探っていきます。
自分がこれまで経験した何かに似ているとか共通のパターン性はないかなど、比較や分析する観点でイメージすると効率が良いと思います。
また理性や良心、知識に照らしておかしな所やシルバーバーチの説くチェックポイント「理性に照らして真実とは思えないようなこと、人間としての品位にもとること、卑劣なこと、人類を侮辱するようなこと」はないかを冷静に見つめます。
(参考)外部リンク: スピリチュアリズム・ブックス > シルバーバーチの教え(新版・上) > 3章 霊界を挙げての大計画
ノイズを除去して精度の高い違和感を活用する
違和感の解釈は自分の願望や欲、外部からの影響等が入りやすいので、この由来の整理をすることでノイズ防止の精度が高められると思います。
こうしてノイズを減らした違和感は、有用なアイデアやインスピレーションのイメージ源として解釈しやすくなります。
このイメージの活用対象をいきなり他人や外部に適用するのはやや飛躍があり難しいので、まずは自分に関する範囲に留め、地に足の付いた状態を維持できるようにした方が良いと思います。
こうした違和感イメージの活用を高い透明度で行えるようにすることで、今の自分の心身の状態の把握、より良い選択、今生の生きる課題やカルマの理解促進が行いやすくなると思います。
インスピレーションを過信する危険性
違和感の意味やインスピレーションの解釈は心の中で行われるため、物理現象のように具現化できません。
また自分の都合のいいように解釈しがちなので、常に自分を律して戦わないとすぐに透明度が落ちノイズが混じります。
これが今日の自分の調子のような軽微なものであればいいですが、人生の選択や苦難への対処等重要な判断の際は特に慎重にしたいものです。
スピリチュアリズム普及会サイトのニューズレターに霊的なインスピレーションを判別するための注意点がありましたので、概要を挙げてみます。
インスピレーション的アイデアに一喜一憂して、無批判に過信することは危険
インスピレーションは2種類あり、高次元から有益なメッセージが送られてくるものと、自分の良心の声からのものがある。
インスピレーションは、ただの空想に過ぎないものや潜在意識、有益なメッセージがあり、判別には高い心境や状態が必要
判断に迷った時は良心の声に忠実に従うことが良い
(参考)外部リンク: スピリチュアリズム普及会 > スピリチュアリズム・ニューズレター > バックナンバー:第19号 > 交霊会や霊能力への過度の関心は邪道です
身体を使ったバイブレーションのイメージトレーニング
違和感や透明度はイメージ力と理性で行うので、これらを高めたりコントロールするトレーニングをすると違和感判断で有効です。
自分の偏見や思い込みを防ぎ、地に足をつけて行うという意味では自分の物理的身体を通して行えるようなものがトレーニングとして良いと思います。(個人的推測です)
バイブレーションは物質界では振動なので、自分の身体を使いつつ見えない振動や流れを扱うものは何があるでしょうか。私の詳しくない分野もありますがいくつかピックアップしてみたいと思います。
音の振動:
音楽や演奏
呼吸での振動・共鳴腔の把握:
歌・ボイストレーニング
リズムや見えない流れのコントロール:
ダンス
身体の形状の位置、重心:
身体フォーム・重心・バランス感覚を意識できる運動全般
血流・神経・筋肉の流れの把握:
ヨガ
マッサージ
形状から見えない感情を表現・汲み取り:
絵画・デッサン
どんな運動や取り組みも、見えないものへの集中した意識やコントロールが行えれば何でも良いと思います。各自がフィットし良さそうと感じるものをお勧めします。
物理的に見えないものへの感覚とコントロールを身に付け、意識しなくてもできるようになったら、違和感判断というイメージの中でも同じ感覚で試して見てください。
まとめ
今回バイブレーションを元に、インスピレーションを理解するための違和感について取り上げてみました。シルバーバーチの霊訓や思想体系にもあまりないテーマなので、私の推測や試行錯誤が多分に入っております。そのため各自の理性や判断に基づいてお試しください。
自分の心身の状態や今生の目的、カルマがなんとなくでも掴めれば、何を行うべきかの選択肢の解像度も上げられます。こうした視野を持つことで自分の役割をきっちり果たして行けると、悔いの少ない生き方の助けになるのではと思います。
まずは身近にある違和感をしっかり見つめ、そこから地に足をつけたまま、今どこにいるのか、どこから来てどこに行こうとしているのかを掴んで行けると良さそうに思います。
私も着実に違和感と向き合い、悔いのない人生を歩んで行けるよう努めたいと思います。
追記:
違和感を使ったイメージ方法の詳細について別記事を作成しています。以下記事もご参照ください。