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「時期のきた人」とスピリチュアリズム
スピリチュアリズムでは人間的成長やカルマ解消が進み、ある一定の霊性をを迎えた人のことを「時期がきた人」と呼びます。今回は「時期がきた人」とはどういうものかについて見てみたいと思います。
スピリチュアリズムが示す「時期のきた人」の特徴
スピリチュアリズムやシルバーバーチの霊訓で挙げられている「時期がきた人」とは、以下のようなものとされています。
苦難を乗り越えていること
それまでの人生における悩みや苦しみの体験を通して、ある程度「カルマ」が解消されていること
高い霊性レベルに達していること
一定の霊性レベルに達していて、霊的真理を受け入れるための準備ができていること
シルバーバーチの言う霊的に未熟な「子供の霊」の状態から、地上人生において苦労や霊的成長を経て「大人の霊」になっていること
霊界側は「大人の霊」になった人を、霊的真理を手渡す時期がきたと判断する
霊的な真理を真剣に求めていること
人生の悩みを通じて、“魂”を満たしてくれる真理との出会いを真剣に待ち望むようになっていること
肉体の奥に埋もれている魂が自由を求め、無知と迷信から脱け出ようとしていること
霊界からの導きによって自動的に霊的真理と出会う道が開かれるようになった人
本人の霊的背景・霊的レベル・カルマ清算の状況・性格・環境ごとに、霊界側がすべてを考慮した上で真理との出会いをもたらしてくれる
自分から霊的真理のある所に出向いたり、他の人から真理を手渡されるといった形で出会いのチャンスが訪れる
シルバーバーチやその他の霊訓、スピリチュアリズム関連の書物を読んで、そこに最高のものがあるという直感的な判断ができる人
霊的知識に出会った後に自然と利他愛や霊主肉従、苦難への正しい対処という実践に意識が向くようになる
参考:
スピリチュアリズム普及会 > スピリチュアリズムとは > スピリチュアリズムの思想[Ⅲ] > 4.霊的人生を送るための実践項目〈3〉 > (3)霊的真理の普及活動を進めるうえでの2つの大原則 > 2)時期のきた人に伝えるhttps://spiritualism.jp/spiritualism/thought3/th3-04/th3-04-3.html#sec_menu_02
どうすれば「時期」がくるのか
地上では様々な境遇や背景、霊格の人々がいます。地上に生まれた回数や成長度合いも様々です。
ではどうすればさらに霊的に成熟した大人の霊となり「時期」がくるのかを考えてみたいと思います。
地上では肉体による制限で霊的反応が鈍ってしまう
スピリチュアリズムの知識では地上に生まれる以前、人はすべて霊界にいる存在でした。それが地上に誕生した瞬間に肉体の鈍さとノイズにより霊的なものに反応しづらい状態になり、霊的な感覚や記憶もほとんど失ってしまいます。
また、人はみな睡眠中にシルバーコードに繋がった状態で一時的に霊的世界に行くとされています。睡眠時の霊界訪問中に霊的な指導やエネルギー補充を行いますが、目覚めると大抵忘れてしまうそうです。
これも肉体や脳の受け取れる量が小さく、記憶や認識に制限がかかってしまうためです。
霊格成長やカルマ解消で肉体の制限を克服へ
利他愛により霊格が成長したり、霊主肉従による自制心や欲の克服、またカルマ解消が進むことで、肉体の鈍さやノイズを超えた霊性を発揮できるようになるのではないかと思います。
すると、本来豊富に存在していた霊界からのインスピレーションや摂理への親和性、霊的力への引き付けを感じ取れるようになるのではないでしょうか。霊的知識についても、ただの活字や雑学という無味乾燥な認識から、生命の本質や因果の摂理等が直感的に真理的なものだと感じ取れるようになったりします。
これが時期のきた人への成長プロセスと思われます。つまり時期のきた人とは「霊格と自己制御力が肉体のノイズを超えて成熟した人」のことではないでしょうか。(個人的推測です)
そして時期がきた後は、自然と本質や永続するもの、真理たるものへの関心が高まると言われています。生きる意味や苦難の乗り越え方、利他愛、死後の世界や再生等に関心を持ったり、自分の生き方や行動を変えるようになります。
この延長に霊的知識に触れたり、転機となる人や物事との出会い、豊かな直感やインスピレーションを見出せるようになって行くのだろうと思います。
時期がくることは磁石に似ている
これは個人的な比喩ですが、「時期のきた人」とは「電磁石」の磁力の働きに似ているように思います。以下で例えて説明してみたいと思います。
最初は肉体やカルマのせいで反応できない状態
霊界からは絶えず地上にインスピレーションや霊的エネルギーを送られ、人がより成長するよう働きかけられています。
しかし肉体をまとった人間は、電流に対する「絶縁体」のように霊的な流れを妨げてしまい、霊的なものに反応しづらい状態にあります。
特にカルマの負債が多かったり自己中心的で利他愛や自制心のない人は、僅かな霊力も流れないため唯物的で無反応な存在になります。
これは電磁石の周りが大量のゴミで覆われていたり、電流が流れない絶縁体の素材になっていることに似ています。
苦難を通して霊力が流れる人格へ成長
人生の苦難を乗り越えカルマを解消したり、利他愛を通して愛情豊かな人間に成長することで、「電磁石」の周りのゴミを取ったり、電流の流れやすい素材に変化して行きます。また霊主肉従で自制心や欲のコントロールをすることで、電磁石の電流を維持できる自己制御力を身に付けます。
こうすることで電磁石の周りに少しずつ磁気が発生するようになります。この磁気が周囲の磁力や光り輝く金属に反応でき、お互い引き付け合う状態となります。このことこそが「時期がきた人(=磁気がきた人)」と言えるのではないでしょうか。
時期がきた人とは霊的磁気で引き合える人のこと
磁気を発揮できるようになると、磁石同士が引き合ったり方位磁針が北を指すかのように、これまで無反応で関心を示さなかった霊的知識や利他愛を実践する生き方に対し、自然と意識が向くのだと思います。
これがシルバーバーチの言う「肉体の奥に埋もれている魂が自由を求め、無知と迷信から脱け出ようとしている人々」であり、スピリチュアリズムが言う「時期のきた地上人は霊界から導かれて、無意識のうちに霊的真理との出会いを果たすことになる」ことに繋がるのだと思います。
まとめ
時期がくるというのは優越感や能力差といったものではなく、いかに肉体のノイズを霊性で克服するかのマイルストーンなのだと思います。
それまでは利他愛や霊主肉従、苦難への正しい対処に取り組み、カルマを通じた生まれや境遇や運命の苦難を乗り越えて進んで行くのでしょう。
また時期がきたら終わりではないです。
シルバーバーチは『間違っていると知りつつ罪を犯す者は、真理を知らずに罪を犯す者よりも重い責任を取らされます』(シルバーバーチの教え(新版・上)6章)と説き、霊的知識を得た後、それを活かさずにおいたり悪用するとさらに重いカルマが積まれると言います。
霊的知識には責任が伴うと言われる所以となります。
多くの人が「時期がきた人」となったら、どんな世界になるのでしょうか。
それはきっと今よりは戦争や経済搾取、利己的な犯罪や生きることへの恐怖や不安、未来への悲観は良くなっていると信じたいです。
より良い社会への一歩として、日々の積み重ねに思いを込めて進んで行きたいと思います。