城・城塞をテーマで各州プチ紹介
イタリア各地には様々な時代の城・城塞が残ります。
それぞれの建築は今にかつての歴史・文化を伝える貴重な遺産。
イタリア20州のうち、17州からの選りすぐりの城・城壁情報を集約した「イタリアの城」サイト。(2024年2月、ピエモンテ州も加わりました)
サイト上の17州、それぞれどんな城・城塞があるのか、注目の見どころをテーマ別に分けてご紹介します。
ページ内写真の転用は不可となります。
【補足】
1) 気になる州をクリックすると、直接州ページにアクセスできます。
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≪孤島の要塞≫
小高い丘の上に建てられ、街自体が要塞化した形状、あるいは孤島の要塞のように周囲を見渡す位置・岩の上に建つ建造物。
自然に囲まれた地にあり、その地形を活かして作られています。
アブルッツォ州(中部):雄大な自然の中に佇むロッカ・カラショ、巨大な岩の上に建つロッカ・スカレーニャ城は孤島の要塞であり、多くの人を惹きつけます。
プーリア州(南部):州で外せないのはやはりカステル・デル・モンテ(デル・モンテ城)。広大な丘陵地帯に突然現れる8角形の要塞は謎に包まれています。
サルデーニャ州(南部):海を見渡すボーザのセッラヴァッレ城、円錐状の丘の頂に残るラス・プラッサスにあるマルミッラ城など、他の州とは全く異なる様相を持つ城・要塞が多く、独自の地形と逸話が伝わるスポットばかり。
≪体験の舞台へ≫
かつては城主が住まい、そして戦いの舞台となった場所。
でも今は全く別の目的も兼ね備え、訪れる人を楽しませてくれます。
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州(北部):注目は今はワイナリーになっているスペッサ城とブットリオ城。グルメと歴史、そして美しい景色を一緒に体験。
リグーリア州(北部):トレッキングツアーで2つの古城の街を巡ったり、やワインテイスティングが楽しめるドルチェアックアへの訪問が人気です。
カンパニア州(南部):ナポリ市内の中心にあるヌオーヴォ城は夏7月から8月には様々なイベントが開催され、内陸のテッジャーノにあるマッキアローリ城は毎年8月に中世の祭り舞台となります。
≪絶景を楽しむ≫
多くの城・要塞はその目的から、眺めのいい場所に造られています。
今では絶景スポットを提供する場所へ変身。
ロンバルディア州(北部):湖上に建てられたスカリジェーラ城塞は美しいガルダ湖の景色を、マジョーレ湖の岩の突起部分に建つ強固なボッローメオ要塞は、ラグジュアリーな湖畔の雰囲気を楽しめます。
カラブリア州(南部):クロトーネ県カーポ・リッツート島の水面に建てられたアラゴン要塞レ・カステッラからは海を眺め、コリリアーノのドゥカーレ城では展望台へと続くフレスコ画と螺旋階段のアートコラボ。
シチリア州(南部):岩を彫り上げて作った階段や城壁のあるエンナのスペルリンガ城、夜空に浮かぶように佇むムッソーメリの要塞など、城そのものが絶景。
≪絵本のような世界≫
昔読んだ絵本に出てきそうな城があるスポットも残ります。
多くのスポットは今も訪問可能、場所によっては宿泊もできたりします。
エミリア・ロマーニャ州(北部):ブドウ畑に囲まれたランギラーノのトッレキアーラ城はまるで中世の雰囲気をそのまま残し、中世の詩人ダンテ・アリギエーリの記述も残る岩肌の上に建つサン・レオ要塞。いろんな体験ができる城情報も。
トレンティーノ県(北部):夏には城巡りの特別列車も運行する県には、アルプス山脈を背景にしたヴァル・ディ・ノンのヴァレール城、歴史の舞台にもなったトレントの街のブオンコンシーリョ城などがあります。
ヴァッレ・ダオスタ州(北部):フランスとスイスとの国境に接する州には、険しい渓谷の間に要塞が点在します。バード要塞、フェニス城、サッレ城などが、豊かな山間の中でその存在感を示します。
≪城・城塞の世界をそのまま感じる≫
でもやはりそのまま感じたい城・要塞。
かつての歴史の舞台の雰囲気を、美術館や博物館として使用したり、その城を舞台に伝統祭を開催しているところもあります。
ピエモンテ州(北部):エレガントなヨーロッパ宮殿が数多く残るトリノの王宮群。トリノ中心部のマダマ宮殿から、郊外のヴェナリア宮殿やストゥピニージ宮など、バロックの雰囲気を存分に味わえます。
マルケ州(中部):歴史・武器庫博物館として使用されているサッソコルヴァ―ロ要塞、亀の甲羅ような特徴的な多角形構造を持つモンダヴィオ要塞、独特の雰囲気を醸し出すオッファーニャ城など。
トスカーナ州(中部):街をぐるりと巨大な城壁が包むモンテリッジョーニ、海辺の星形要塞であるステッラ要塞など、中世とルネッサンスをつなぐスポットが満載。
ウンブリア州(中部):実は要塞都市である中世の街アッシジ、州都ペルージャのパオリーナ要塞では、強固な構造と中世の空気をそのまま感じることもできます。