真名野長者:臼杵石仏の立役者
大分県臼杵と言えば、国宝の磨崖仏が有名です。
磨崖仏とは自然の岩壁に彫られた石仏のことです。
国内にある石仏の八割が大分県に集中しているそうです。
私が小学校の時はまだ石仏の頭部が地上に置かれていました。
長年の議論を経て、平成5年に仏頭と体部が接合されました。
平安時代から鎌倉時代に造立されたと言われるこの石仏群ですが、都から遠く離れた辺境の地であった臼杵に、一体誰が何のために石仏を造ったのでしょうか。
臼杵石仏は、今から1400年前に「真名野長者」の名で親しまれた炭焼小五郎が、亡くなった娘を供養するために黄金3万両を献上して、中国天台山の蓮城法師や仏師を都から大勢招いて彫らせたと伝わっています。
真名野長者夫妻像
蓮城法師像
(この二つの像は、国内最古の石造人物像といわれている)