BMX フットジャムテールウイップ①FJTW
フットジャムテールウイップ。 略してFJTW。
ぼくがやりたい憧れの技のひとつ。
一応グランド系トリックの基礎技の一つに数えられるこの技だけど、ぼく的にはかなりハイレベルに感じていてとても出来る気がしなかった。
出来る気がしない というのはまさに書いて字の如くでまず取っ掛かりから何をどうやったらああなるのか全く判らない。
一応、今思っている一連の流れを書いておこう。
まず、前進時にリヤアップをしながら前足でフロントタイヤに飛び乗る。 これはロールバックの感覚を少し入れて捻りながら行い、90度スタンス方向に向きを変えてメイクするのが王道っぽいけどぼくはまだそこまでいかない。 その飛び乗るタイミングで浮いた後輪を後ろ足で蹴り回し、跳んでいる前足はフレームを飛び越えてフロントタイヤに着地、フォークに足をぶつけてタイヤをロックする。 フロントタイヤと前足とハンドルバーを操作して蹴り回したフレームを一回転させて戻ってくるフレームに飛び乗って戻り、までが一連。 文字で書くと全くわけがわらないが。
実際にやると割と一瞬なのだけど、その一瞬にかなりの操作を要し、それでいてどちらかというとフロントバランス系と勢い系の複合技だよねこれ。
ぼくのなかで技のジャンルが、フロント系、リヤ系、両輪系の、勢い系、バランス系、とジャンル分けしているのだけど、例えばバニーホップなんかはリヤ系の勢い系といった具合。 ロールバックはフロント系の勢い系とバランス系が分岐する。 ポゴは両輪パワー系。
その中でぼくはバランス系が苦手というか、バランス感覚の運動神経の発達の遅さに定評があるタイプでその成長の遅さたるや。
あとタイミングは全てのトリックに重要な要素なのでジャンル分けにはならないけど、タイミングも掴んだり調整したりするのが苦手。 これは苦労するぞぉ~ というのが今、取っ掛かりに手を掛けたあたりでの感想。
もうすぐBMX歴5年が見え隠れしている年寄りライダーだけど、FJTWは割と初期から取り組もうとしてきているが、その取っ掛かりが全く判らないというかイザ自転車の上でどう動けばいいのか全く判らなかった。
フットジャムテールウイップの前半、フットジャムは技単体として普通にフロントタイヤに足を乗せてジャックナイフをしてペダルに戻る技だけど、こればかりはそこそこ出来るようにちまちまと練習を重ねた。 バランス系の技なので日によってものすごく出来に差がある。
ただフットジャムは普通に前足を突っ込むので、例えばぼくの前足は左足なので、フレームの左側から突っ込むわけだ。 ところがフレームを回すのは右回転になるのでそれだと前足とフレームがぶつかって痛いわ転けるわもう大変、ってなるのは目に見える。
それとは別に、フラットランド側の技になるテールスピンという技もやっておく。 前足をフレーム跨いで右側からフロントタイヤに突っ込みジャックナイフに入りフレームを蹴り回し、一回転してきたフレームに飛び乗って戻る技。 フラットランドでは戻らずそこから繋げていくのだろうけど、テールスピン自体はそういう技で、ぼくはフレームを回すまでは出来る。 戻れた事はない。
ここまではどうやったらFJTWが出来るのかを考えはじめてしばらくしてから始めた練習なので、練習歴は3年近いと思う。
そこから全く進捗もなく、まあ特に必死で取り組んでいたのかお前は? と言われると苦虫だけど、定期的にhow toなんかの巡回コースとその他探したりで眺めたりするけど特に今のぼくに優しくしてくれるhow to主は居ない。
甘えんなよ? 自分で考えて出来ないライダーなんてお前アレだぞ? いいな、アレなんだぞ? how toがない技レベルには絶対にたどり着けないと。 むしろhow toレベルでもお前にゃ無理だよ、補助輪付けて乗ってなって感じをイメージしている。
上記のイキり散らかしとは別に、一年ほど前からふと思いついてやり始めたのが自転車から飛び降りながらフレームとタイヤの間に反対側から前足を突っ込んでジャックナイフ、後ろ足はフレームを蹴り回し、バランス補助で着地する練習。
これはかなりやってる感があり、満足度が高い。 満足度は高いけど実際どの程度有用なのかは判らない。 が、今のぼくには精一杯。 と、ぼくのFJTW歴を書き綴ったのだけど実際にはこの文章の与える練習密度の程にはなく、特定の技練シーズンに入ると長いと2ヵ月くらい忘れていたりもしたが最近また一連の、フットジャム、テールスピン戻らず、飛び降りタイヤ着地を練習し始めていた。
本当に何が原因か判らないけど突然わいてきたこれがいいんじゃないかという練習、
リヤアップしながら飛び降りる練習。
文字にするとかなりシンプルだけど、意外にこれが突然やろうとすると難しく、リヤアップするにはまずBBの上でタメて、伸び上がりながらジャンプして、その後ろ足でペダルをしゃくって連れて行くというものを、連れて行く途中で後輪が半端に浮いたあたりでペダルを置き去りにしそのまま両足着地する、というもの。 やってしまえば大したことはない。
この置き去りタイミングが何も考えずに出来るようになれば結構いいこのやり方。
よりリヤを上げようとバーを押すとペダルに誰も居ないため自転車がいとも簡単に前へ進み失敗、置き去りが早すぎてもただの人間のジャンプ、置き去りが遅いともうペダルは離れてくれず普通のリヤアップ。
まあこれを慣れるまでやったらまた何か思い付いたりするかなあとぼんやり考えていたが、そこでふと思った。 このリヤアップしながら飛び降りるのと、飛び降りながらフットジャムする練習を混ぜたらどうなる?
リヤアップしながら飛び降りながらフットジャムするついでに後ろ足でちょっとフレームを蹴り回すとどうなる? これ出来るか? うん、なんか出来そう。
これこそ天使待ちの天使降臨というのが、出来る気しかしないモード(というにはまだ道半ばだけど)スタートというか。 で、実際やってみた
できた。 まだ完成度や成功率はぜんぜんだけどとりあえず出来るということは判った。 判った事がとても嬉しい。 なにって、これこそ四年間謎だった取っ掛かりそのものだからだ。
この飛び乗るタイミングで回転方向に捻りを入れてフレームの回転初速を付けるみたいなものも必要だとは思うけれどまずサッパリ判らなかったペダルから跳んでフレームを回しながらフロントタイヤに前足で着地する、 が出来たのだ。 これは国を挙げて祝わねばならないほどの快挙だ。
そこから先はバラバラに練習していたものを繋げていくだけ。 まだ出来ていないのはフレームのクランクに着地する事だけ。 多分これは出来ないことはないような、スネペダルを数発食らう覚悟があればそれは叶うだろうという気持ちはある。 シンガード必須やね。 怪我は全力で避けるのがぼくのやり方なので、チキンでもなんでもいいけど怪我は避けようね。 元気に練習出来るのが本当にストレス解消にもなっている。
そういえばぼくは昔からこういうアクション系の何かをやり続けていて、それらの何か趣味が無いときの人生はまるで思い出せないし、鬱っぽくもなってみたり、人に辛く当たってしまっていたりしたなあと。
中学生の頃から峠道を自転車で登って一晩ダウンヒルワンアタックのチャリダーから始まり、順当に出来の悪い青春みたいな頃を過ごし今また懲りずにこういう事をやっているが本当にそれは充実したものになっている。 いやチャリダーの前にも公団のエレベーターで最上階に上がって自転車で階段を降りてスポーク何本折れたとかやってたから、性分なんだろう。 合うとか合わないとかそういうんじゃなくて必須アミノ酸だね。
話が逸れたけど、とにかくここからならFJTWを辿って行けそうな道の始まりを見つけた。 この技もバリエーションが多いけど少なくともノーマルくらいは出来るようになりたい、いやなれる気がするんだよね。 この気がするってのも大切だと思う。 思い込むみたいなのも。 そういう風になれたら多分できる。
【ここにあとで動画はさむかも】
バニホ180の取っ掛かりも突然閃いたというか、あっ、これ出来るわってなったので、でも多分それは経験が積まれたからで、ランダムに突然前後なく降ってくるモノではないのだろうと思う。 FJTWもかなりバランスが必要だけど、気が付いたら特に練習もしていないのにノーブレーキスタンディングなんかが数秒出来るようになっていたり、この角度は転けるって判ったり、転ける前に自転車捨てて逃げれたりするような事が知らず知らずに身に付いて、それからの話なんだろうなあと思うから、やっぱりとにかくなるべくたくさん乗るべきなんだよなって思うのだ。
さて、ここまで豪語したからにはその②は実績としてどこかで出さねばならないが、いやいやここでこのまま全く伸びなくなるということはない… はずだ。
それでは、ご安全に。