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AI 描画:木星の衛星カリストの水上都市。

今回もFC2ブログに同日公開した内容と同一のものです。

小学生時代に学校図書館で眺めていたSF 小説の挿し画に
「木星の衛星カリストの水上都市」というものがあって、
印象深く今も覚えていました。

(確か挿し画の解説が英語だったので英書だったかと。
"Water city of Callisto"が斜体字だったのを覚えています。)

繰り返しにはなりますが、当時の惑星写真は大天文台での撮影で
あっても現在のように地上大気の揺らぎを多数枚の動画コマを
重ね上げ合成して事実上キャンセルしてしまう技術が発明されて
無かったので、拡大するほどに不鮮明なものしかなく、青少年の
想像力を掻き立てるものは天体画家の宇宙画集が唯一のものでした。

それを次のプロンプトで表現できないか、いろいろなCheckPoint
ファイルに替えつつ、NMKD StableDiffusion GUI で描画を進めました。

Callisto, a moon of Jupiter, a city of water, Jupiter hazy in the sky, photo-realistic

fruitExplosion_fruitExplosionV10.safetensors や、以前簡単にガンダム画
を描けた hellomecha_V10Beta.safetensors が水上都市をうまく描ける
ようでした。木星の存在感は無いか、いまいちではありましたが....。

次の画に大きく空にかかる木星があれば、ほぼ当時の記憶通りの仕上がりになったかと思いますが残念です。

なんだか切り貼りっぽい木星が存在感に乏しいです。

カリスト人、登場? プロンプトで指示してないのですが....。
このようなハプニングも、前回描画での突如の美人画登場と同じように
面白いです。

mage.Space でも同じプロンプトを無償で利用できる描画モデル SDXL で
描画しましたが、「木星の衛星カリスト」が理解されず、空には木星
ではなく、地球の衛星、月が描かれるばかりでした。

ローカルPC のNMKD StableDiffusion GUI で描画を続けましたが、CheckPoint
ファイルにclarity_3.safetensorsを使った時に、木星を気持ち悪いほどリアル
に描くのには驚きました。

まるで人工天体からの近接画像のようです。半世紀、月と惑星の撮影を
して来た私がそのように感じるので、まず間違いないところです。

ですが、これらの描画の通り、同一画中に a city of water を全く描けない
ようでした。

画へのプロンプトの影響を調整するファクタの最大値(Prompt Guidance
を25)に設定しても、やはりa city of water は出て来ません。

水上都市の背景でなければ、これは使いようはありますが....。
というか、これをどうにか水上都市の背景にIMG2IMG 処理で配置
したいものです。

そこでTXT2IMG でのプロンプト描画に影響しないよう、不要部を
黒マスクしたものをレタッチソフトで作って、それをIMG2IMG で
指定しました。

しかしマスクが黒だと、その黒の部分は情報がないと判断するのか、
黒でない狭い部分に水上都市を描くようでした。これは意図とは
異なります。

背景画の影響を下げる目的で、Image Strength (Infruence) の値を低く
しても、この状態は改善されませんでした。

そこで黒の代わりに中性灰色あたりを使ってマスクしたものを改めて
用意して、IMG2IMG で指定しました。

Image Strength (Infruence) の設定が0.4 あたりだと、やはり黒マスクの
時と同様の結果でしたが....。

Image Strength (Infruence) の値を0.2 から0.15あたりまで下げると、
目的に合ったブレンドで描画が為されるようになりました。

これがベストですかね...。小学生時代に見た挿し画に近い感じがします。

(木星はこれほど生々しくはありませんでした。当時は人工天体からの
近接画像がない時代で、木星表面がこれほど荒れ狂う様相をしている
とは天体画家も天文学者も考えていなかったからです。1973 年の
パイオニア10 号の木星到達でもその印象は変わらず、1979 年の
ボイジャー1 号が送って来た木星の近接画像でその認識は大きく
塗り替えられました。)

もう一枚。

もう一枚。Image Strength (Infruence) の値を0.25 まで上げると灰色マスク
の影響が強まって、下方に大きな灰色の海が広がりましたので、幾分
カットしました。

他にも何種類かの灰色マスクを用意しまして....。

それぞれを順次、IMG2IMG で指定の上、上述のプロンプトで前景を
描画させました。

IMG2IMG とTXT2IMG の併用は今回も実に満足しました。
もっと一層、自身の描画個性として、この手法を極めたいものです。

その効果に満足した後は再び、CheckPoint ファイルを替えながら
TXT2IMG 処理のみで描画をしました。(IMG2IMG とTXT2IMG の併用で
計画的に目的イメージに追い込むやり方に比べて成功打率がかなり
低く、たまにしかヒットに遭遇しないこともあって、このあたりに
なると、CheckPoint ファイルに何を使ったか記録に残せていません。)

まるでコロンビア ピクチャーズ映画の始まりみたいな色彩と構図です。

突如、宇宙船登場? 同じプロンプトで何故に(^^)?

当時の挿し画とは印象が異なりますが、次の画もなかなか良いと
思いました。

この世界に生まれて、当たり前のようにこの光景を見る人生に憧れる、
安普請の長屋育ちだった少年時代の自身を、半世紀以上後のこの歳に
なって改めて思い起こす説得力がこの画にはあるように私には思えます。

かつての私が天体画家 Chesley Bonestell の宇宙画を眺めて胸を熱くした
ように、いつかは私が描画させた宇宙画や他の描画を通して未来に
憧れたりする青少年が現れると良いなあ、などと思ったりします。
(ならまず記事がもっと世間の目に触れませんと。^^;)

今回の仕上がりも、とても満足しました。
ますますAI 描画の世界にのめり込んで行きます。

新しい世界の展望がどんどん目の前に広がって行く感覚は何歳に
なっても新鮮です。


ご覧いただきありがとうございます。



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