mage.Space が描く格好良い宇宙船の画風をIMG2IMG 処理で再調整する。
またIMG2IMG 処理の応用に関しての記事です。
mage.Space はサイバーSF 系の作例が沢山掲載もされていて、
無償で利用できるCheckPoint、SDXL で簡単に大量の格好良い
宇宙船の画を生成できます。
(他の題材では気持ち悪い画像を生成しがちな他の2 種類
の無償CheckPoint でもこの題材では比較的まともな画像
を生成出来ますが、構図やデザインのダイナミックさは
SDXL が一番凄いです。)
a single mechanical spaceship, solitary navigation, (dark and deep space background)+++, (nothing around)+++, photorealistic, space, scenery, star (sky)+, sky, starry sky
こんなプロンプトで描いてみたものです。
(nothing around)+++, はあまり効いていないようですが。
ただ幾分、劇画タッチというか繊細な線画タッチなのが
ローカルPC のNMKD StableDiffusion GUI や
Stable diffusion web UI (AUTOMATIC1111 版)を使って
意図通りに追い込んだ木星系の風景や宇宙服などを装着
した人物画のタッチと少しなじまない気がしています。
連続で画を見せる際に、宇宙船シーンだけが劇画チックなのも
どうでしょう?という程度のものなのですが私は気になります。
そこでmage.Space で描画したものをダウンロードして、
ローカルPC 上でNMKD StableDiffusion GUI のIMG2IMG 処理を
使って再描画させてみるとトーンが少しでも揃うかな、と
考えました。
以前、同じことを宇宙船の中の飛行士に対して処理しましたら、
背景が人物の描画に沿うように線画タッチから、しっかり
した構造に再描画されたのを応用したものです。
(ただ今回はその構図の主役となる人物がありませんが。)
何例かmage.Space オリジナルとローカルPC での再描画を
比較してみます。
用いたCheckPoint ファイルは、その以前の記事で使ったのと
同じく(その際は女性飛行士が構図の中央にあったからでしたが)
beautifulRealistic_brav5.safetensors を使いました。
再描画のTXT2IMG 処理に使ったプロンプトは上掲と同じものです。
そのことで、IMG2IMG 処理の影響を強く反映したTXT2IMG 処理が
行われることになります。
以前の人物と宇宙船背景の時ほどの再描画の効果は目立ちませんが、
mage.Space オリジナル(4) の再描画は、デッサンのようなタッチが
大きくphoto-realistic 側に補正されたように思います。
いずれの細部も構造が再描画(曖昧な曲線が硬調な直線で補完など)
されており、レタッチソフトでの階調補正とは違った味わいです。
そのままローカルPC 側の生成画像と馴染む画もあるので、全ての画に
対して再処理の必要はないでしょう。気になったものだけを再処理
することで満足できると考えます。
ローカルPC で全て描画させればよいではないか、という考えも
あるでしょうが、GeForce RTX4060 搭載機であってもGPU の
搭載メモリに余裕が無いためか、SDXL 系のCheckPoint ファイル
での描画がローカルPC のNMKD StableDiffusion GUI や
Stable diffusion web UI (AUTOMATIC1111 版)で、現時点では
出来ない(前者では「CheckPoint に互換が無い」エラーとなり、
後者では処理せずに終わってしまう)ため、この題材に限っては
mage.Space のSDXL が描く画の迫力に追いつけず、このような
折衷案の運用を続けています。
いわゆる素人写真の典型である「日の丸構図」そのもの、構図の
中心でカメラ目線のドヤ顔の肖像画(「AI 描画といえばまたそれかよ」
と最近では少し食傷気味です)系の描画が圧倒的に多い CivitAI でも
まれに迫力ある宇宙画が見られて嬉しく思い、その作例で使われた
CheckPoint ファイルをダウンロード入手してプロンプト、
ネガティブ・プロンプトをそのままテストすることがありますが、
ほとんどがその状態で失敗します。
(名前から判断できずとも、そのCheckPoint ファイルがSDXL 系
だったりする訳でした。)
そのため、プロンプトとネガティブ・プロンプトだけを
mage.Space に持って行き、SDXL で描かせるなどもやっています。
今回の試行はその折衷運用上で生じた必要に対するものでした。
ご覧いただきありがとうございます。