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自販機の三百円

ジムの自販機でいつものスポドリを買おうと思って100円を入れた。

そして10円を3枚入れたところで気づいた。

10円が足りてない。

130円入れたので、代わりに120円の水を買った。

10円のお釣りを取ろうとしたら

下に310円入ってた。

おかしい

私はまず、間違えて500円を入れたか?と思い、
財布を確認した。

500円は減っていなかった。

ラッキー!300円ゲットー!

ともらえるような性格だったらもっと生きやすかったのだろう。

私は他人の300円を取るという、うっすらとした罪悪感と300円の価値を比べた。

私にとってはその罪悪感に今日一日中苛まれる方が嫌だった。

私は300円をジムの係の人に渡した。

ジムの係の人も少し困惑していた。

「一応忘れ物として出しておきますね。」

と手間をかけさせてしまった。

もらっておけば良いのに、、、と思われたかもしれない。

これは 果たして、良い行動なのだろうか?
300円をこっそりもらっておくことの方が優しさなのでは無いだろうか?

これがもし。お釣りを取る前に気付けば自分の10円だけ取ればいい。

しかし、一度手に取ってしまったのだ。これは、もう遅い。

「あれ?お釣りが多いな」
と心の中で気づいた後に、自販機のお釣りに300円だけ戻す行為も、他人から見たら奇怪な行動だ。
だって、自販機でジュース買って、お釣りとって、お釣りをまたお釣りのところに入れる奴なんていないのだから。

そして、これの悪いところは係の人に手間をかけさせただけでない。

例えば、
あ!お釣りを取り忘れた!
という人が戻ってきて、自販機を見て、300円が無かったら、係の人に聞くだろうか?

「ここの300円知りませんか?ジュース買ったらお釣り取りわすれたんです!」

もうみなさんお気づきでしょうが、

そんなやつはいないのだ。

つまり、私がした行動は、他人の金を取るという不快感を自分が味わいたくないが故に、係の人に手間をかけさせた上、誰も取りにこない処理に困る300円を生み出してしまったのだ。

私もラッキー!で何も罪悪感を感じず、財布に入れれるくらいの性格であれば、もっと生きやすかったのだろう、、、

と。

考えすぎだというのはわかっているけど、
こういうのって気になっちゃうよね、、、

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