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事業者紹介 【浦臼町】FARM ORISAKA 折坂義一さん・美鈴さん

浦臼町は、米の一大生産地です。
そこで無農薬・有機栽培のお米を作っているFARM ORISAKAの折坂さん。
食べ物は人の体を作るものだから、できる限り安全なものを提供したい。
同時に、食べ物は美味しくなければ食べてもらえないので、味にもとことんこだわります。FARM ORISAKAのお客様の中には、他のお米は食べられないとおっしゃってくださる方もたくさんいます。
無農薬の栽培はとても手間がかかります。最初は、自分と子どものためにと始めた米作り。でも自分たち以外にも無農薬のお米を食べたいという人達がたくさんいることを知り、多くの人達に食べてもらうために、手間暇を惜しまず美味しいお米を作っています。


FARM ORISAKAの無農薬米


義一さん 
FARM ORISAKAは無農薬・有機栽培の米を栽培している農園です。
無農薬で化学肥料を使わない農法はとにかく手間がかかります。雑草が増えると栄養が雑草に取られてしまうため、米が生育しにくくなります。除草剤を使えば早いのですが、それをやらないとなると、全部手で取らなければなりません。雑草との戦いです。
化学肥料を使わないかわりに「ぼかし」(油かすや米ぬかなどを発行させた肥料)を使っていますが、水の管理などもシビアになり、とにかく手間がかかります。

美鈴さん
安全であっても美味しくなければ食べてもらえないと思っているので、味も絶対に妥協しません。
米はタンパク量が味を左右すると言われていますが、うちでは有機栽培でタンパク量を抑える栽培をしています。農協に出荷する米の品質の検査では毎年「高品質米」の等級を取っています。
そして、少しでも美味しく食べていただきたいので、発送する前日に自家精米をして、他の米が混じらない100%FARM ORISAKA産のお米をお送りしています。

私達が今一番おすすめで作っている品種は「ふっくりんこ」。道内の限られた地域でしか作られていないお米です。
おにぎりにして頬ばってみるとその美味しさが際立つかもしれません。名前の通り、ふっくらしていて甘みもある。炊きたてはもちろん、冷めても美味しいお米です。

最初は家族のために始めた有機栽培
安心した食を届ける「かかりつけ農家」になりたい

義一さん 
私は浦臼の農家出身ですが、若い頃は農家を継ぐ気がなく、福岡で働いていて妻と出会い結婚して家庭を持ちました。子どもと一緒に平成元年に浦臼に戻ってきて米農家を継ぎました。

食べ物のことを考えるようになったのは、子どもが生まれてからです。
有吉佐和子さんの「複合汚染」という農薬などが人体へ与える影響について書いた本を読んだことがきっかけです。
もちろん、現代の農業では農薬や化学肥料を使わずに今の収量を確保するのはとても難しくなりますし、国の基準や農薬の改良などで健康被害を少なくなる取り組みがあることも理解しています。農薬と化学肥料を使う農業をすべて否定しているわけではありません。

でも、できれば子どもたちには安全なものを食べさせたいという気持ちがとても強くありました。その時に、自分の家が農家だったことを改めて思い返し、自分で有機農業をやりたいと思い、実家に帰ってきました。

思っていた以上に大変でしたが、妻と二人で試行錯誤しながら、有機農業に取り組んでいます。北海道で初めてアイガモ農法にも挑戦し、20年以上続けてきました。
そうやって作った米で子どもたちを育てられたことはとても幸せなことです。

美鈴さん
お米を販売するようになったところ、安全な米を食べたいと思っている人は私達だけではなく、他にも多くいらっしゃることを知りました。じゃがいもやカボチャ、大豆など無農薬栽培にこだわる生産物をお求め頂く機会も増えました。
自分たちが一生懸命取り組んできたものを、求めている人たちがたくさんいらっしゃる。そのことに気づいて、今はそういった方に喜んでいただける安全で美味しいお米を作ることがとても楽しいです。
かかりつけのお医者様がいるように、安心して頼りになる「かかりつけの農家」として。食べてくださる方々にとって食のパートナーのような存在になることが願いです。

より多くの方に届けるために


義一さん
農薬は食べる人だけではなく、散布する農家の健康にも影響があります。
他にも農業は様々な大きな課題をたくさん抱えています。肥料や資材の価格の高騰、遺伝子組換えやTPPの問題など、皆さんの食べるものに関する課題が本当はたくさんあるのです。
昨今の世界情勢の変化の中で、もしかしたら、食べ物が当たり前に手に入る時代は終わるかもしれません。
そういう中で、一緒に食と農業の未来を考える農業の応援団になってくださる人たちを増やしていきたいと思っています。
消費者のみなさんには、もっと農家と仲良くなって欲しいですし、私達も食べてくださる方々の顔を見れるととても嬉しくなります。
昔は農家も「消費者は何もわかっていない」と言っていたこともあります。消費者の方も農作物が高くなるともっと安くしてほしいとおっしゃいます。でも、食を巡る環境が大きく変わる中で、お互いが対立するのではなく、どうやったら安全で安心な食べ物を持続可能に作れるのかを考えていくことが必要なのではないでしょうか。

私達は、本来はすべて無農薬・有機肥料で作りたいのですが、とても手間のかかる作業なので、1ha分の田んぼが限界です。
そこで、減農薬の特別栽培米も作るようにしました。特別栽培米とは、農薬と化学肥料をその地域で使われている5割以下の使用で栽培した米のことを言います。
私たちは北海道の特別栽培米の基準からさらに減らして作っています。多くの方に食べていただくには生産性を高めなければならないのですが、それでもギリギリまで減らしたいと思って、特別栽培米を作っています。

農家と消費者のみなさんがつながるのは、美味しくて安全な食べ物を通じてからでないと始まらないと思っています。こういうお米を通じて、健康のことや環境のことを考えていただくきっかけになればと思っています。

縁ハンスプロジェクトで出会いたい方

  • 特別栽培米の販売戦略を企画してくださる方を募集しています。

  • 特別栽培米は多くの方に届けるために生産性と安全性を両立させて作っているものです。しかし、無農薬米と並べて販売すると、農薬を使っているイメージを持たれやすく、普通のお米と比べると割高です。どのようにすれば、販売量を増やせるか一緒に考えて作戦を実行してくれる人を募集しています。

<FARM ORISAKAと一緒にお仕事したい方は、下記からお申し込みください>

サイトURL

公式:https://orisaka.thebase.in/
インスタグラム:https://www.instagram.com/farm_orisaka/

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