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銀座カリーCM/オードリー

オードリー若林正恭と春日俊彰が出演する「銀座カリー」のCMは、彼らの独特の掛け合いと親しみやすさがにじみ出ており、何度見てもクスリと笑ってしまう。それもそのはず、オードリーは20年以上のキャリアを通じて築き上げた関係性が強固で、二人の絶妙なやり取りには、長年にわたる信頼と軽妙さが詰まっている。

若林と春日は高校の同級生で、芸人としてスタートしたのは20代。若林は控えめで繊細な性格、春日は大胆で自信に満ちたキャラクターとして、まさに「ナナメの関係」であり、二人が一緒にいると一見正反対ながらも絶妙なバランスが取れている。普段のバラエティ番組でも、若林の辛辣なツッコミと、春日の天然ボケや自己流のポーズで、視聴者は笑いを誘われる。だからこそ、彼らの掛け合いがCMに現れると、その軽快さに自然と心が和む。

「銀座カリー」のCMでは、特に若林が持つ一種の「俯瞰的視点」が活かされている。彼は、物事を少し距離を置いて見るのが得意で、春日の行動に対しても「またやってるな」と微笑むような冷静さがある。これは、かつて彼が著したエッセイ『ナナメの夕暮れ』にも通じる視点だ。日常の些細な違和感や疑問を、静かに見つめるそのスタイルは、芸人としてのユーモアに独特の味わいを加えている。「銀座カリー」のように、親しみやすくも日常に一歩寄り添ったCMには、彼の俯瞰的な視点がまさにマッチしていると言える。

一方の春日は、どこか抜けているけれども、純粋で情熱的。彼のカレーに対するリアクションはまるで子供のようで、驚きや喜びが顔に出る。その素直さは、彼の芸風の一部であり、視聴者が愛してやまないところだ。たとえばCM内で、カレーを食べて「うまい!」と大きな声で叫ぶ姿には、彼の率直さとエネルギーが見事に表現されている。彼にとってのカレーは単なる食べ物以上であり、それを食べる瞬間には、彼独自のリアリティが映し出される。どれだけの経験を重ねても、春日の「素直さ」は変わらず、それが彼の魅力を際立たせる。

CMでは、二人がカレーを楽しみながら、まるで普段の会話のような掛け合いを繰り広げる。その姿を見ていると、まるで彼らと同じ空間で、同じカレーを楽しんでいるような気分にさせられる。「銀座カリー」は、ただの食事ではなく、一緒にいる人と味わう時間を楽しむものだと伝わるのだ。食卓を囲んで大笑いしたり、思わぬ話に盛り上がったり。普段からの親しい関係を持つ人と一緒に過ごすからこそ、より深い味わいが得られる。そんな思いが、このCMには込められているのではないだろうか。

また、オードリーは今や誰もが知る人気芸人でありながら、特にこのCMの中では「等身大の彼ら」が映し出されている。多くのバラエティ番組での活躍や、お互いの信頼感、そして数々のエピソードを経て形成された「オードリーらしさ」が、CMという短い映像の中に詰まっている。「銀座カリー」を食べる彼らの姿に、笑顔と共に日常の幸せが描かれているように感じられる。

「銀座カリー」は、ただの食品のCMではなく、見る人に小さな幸せを届けることを目指している。カレーの温かさや香りとともに、二人の和やかなやり取りが広がり、その温かさが視聴者に伝わる。カレーを食べているだけなのに、二人のやり取りはどこか特別な時間を共有しているようで、見ているこちらも心がほっこりする。「銀座カリー」のCMは、まさに二人の友情が作り出す「心の温度」が伝わってくる瞬間だ。

こうして考えると、「銀座カリー」のCMが持つ力は、オードリーという存在によって特別なものとなっている。彼らは単なる商品を紹介するだけでなく、その裏にある「人とのつながり」を描き出している。

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