【News英語/最強トレ】新型コロナの生存期間は? (45 words / 2020年3月20日より)
⬜︎下記は"Newsから学ぶ英語"YouTube版のテキスト情報です。
⬜︎英語の音読トレーニンングやボキャブラリービルディング、意味解釈のトレーニングなどにご活用ください。
1. この日のニュース(日本語訳)
新たな研究によれば、現在のパンデミックを加速させているコロナウイルスは、プラスチックとステンレス鋼の表面上で、最大3日間生きることができる。そしてそれは、エアロゾル ー 空気中の小さな粒子あるいは飛沫の懸濁液 ー の中で、3時間残存することができる
2. 背景情報
新型コロナウイルスは風邪の一種であるものの、死に至る特殊な肺炎を起こしやすく、それに対する治療薬もワクチンが今のところないことから、世界中の人々に大きな恐怖を与えています。
しかし、年齢や疾患の有無により、罹患後の症状が大きく異なること、またウイルスが目に見えないことから、そのウイルスに対する警戒感が、国によって、あるいは人によって、全く異なる状況にあります。
ついこの間まで、他人事のように振る舞っていたアメリカや欧州の国々は、今や火の車のようになっています。
それもこれもウイルスが目に見えず、静かに拡がりながら、突如として多くの人々にその症状を見せ始めるからでしょう。
今回のニュースは、そのコロナウイルスの生存期間についてです。プラスチックやステンレスの上で、最大3日間も生きることがわかりました。また、エアロゾルとして、空気中の粒子や飛沫とともに3時間も生きることがわかりました。
ウイルスの付いたプラスチックやステンレス鋼を触った手や、ウイルスを含む粒子や飛沫に触れた目鼻などを通し、感染する危険が高いということです。
そして、それは無症状の元気な人であっても、ウイルスを保持し、他人に移すことができることに注意が必要です。
ここ最近の日本は、お花見やイベントに多くの人々が再び集まり出していますが、ひそかにウイルスが広まっている可能性をまだまだ警戒した方が良いでしょう。
また、ここ最近、救急車のサイレン音が周囲で増えているような気がします。世界の警戒モードも一気に高まっている中で、日本人だけがかからないということは、残念ながらないでしょう。
この間まで他人事のように振る舞っていたアメリカやヨーロッパの国々の今の姿は、明日の我が身かもしれません。自己そして周囲の人々の健康を守るために、まだまだ気を引き締めていくことが必要になります。
3. 英文スクリプト
Retail gas prices have been falling steadily for several weeks because of intensifying recession fears sparked by the coronavirus pandemic as well as a fight between Russia and Saudi Arabia over their roles as price stabilizers
From CNN International
4. ボキャブラリーチェック
✅ coronavirus: コロナウイルス
✅ drive: を加速させる
✅ current: 現在の
✅ pandemic: パンデミック(伝染病の世界的な大流行)
✅ plastic: プラスチック
✅ stainless steel: ステンレス鋼
✅ surface: 表面
✅ up to N: 最大Nまで
✅ according to A: Aによると
✅ study: 研究
✅ linger: 居残る
✅ aerosol: エアロゾル
✅ suspension: 懸濁液 (けんだくえき/液体中に粒子が分散したもの)
✅ tiny: 小さな
✅ particle: 粒子
✅ droplet: 小滴, 飛沫
✅ air: 空気
5. 意味解釈
このニュースは二つの文で成り立っており、1つ目の文が、SV+複数の前置詞句からなる第1文型(何が・どうした)、2つ目の文も、SV+複数の前置詞句からなる第1文型(何が・どうした)になります。そして、それらがAndで結ばれている形となります。
一つ目の文から見ていきましょう。
一つ目の文は、まず主語に注意です。シンプルに見れが主語は、オレンジ色のThe coronavirusですが、その後にどんなcoronavirusなのかを説明する動詞のing形以下が加わっています。
"driving the current pandemic"で"現在のパンデミックを加速させている"という意味になり、それが前のThe coronavirusを修飾しています。
動詞にingが加わるパターンは大きく分けて、二つあり、一つが"動名詞"と言って、"動詞を名詞化する働きのもの"、もう一つが"分詞"と言って、ここのように "名詞を飾る働きのもの" があることに注意すると良いでしょう。
次に、1文目の動詞を見ていきましょう。そんなコロナウイルスは、"can live"と言っています。つまり"生きることができる"ということです。
そしてその後に、"それがどこで生きられるか"、さらに"どれくらい生きられるのか"を示す、二つの前置詞句がつながっていきます。
まずは一つ目の前置詞句、"on plastic and stainless steel surfaces"から見ていきましょう。前置詞のonは接触を表し、基本的には"〜の上で"という意味を持ちます。
前置詞は、"前に置かれる詞"と書かれますが、必ず名詞の前に置かれ、名詞とつながる言葉だということを覚えておくと良いです。
ここでは、onの後に、"plastic and stainless steel surface"と来ており、onがどの名詞につながるのかを考える必要があります。
"プラスティックの上に?" あるいは "プラスチックとステンレス鋼の上に?"
どちらも違います。
ここは "surfaceの上に" つまり "表面の上に"となります。
そしてその表面がどんな表面なのかを示すために、その前にplastic and stainless steelが同格で並び、surfaceを飾る働きをしています。
意味としては、"プラスチックとステンレス鋼の表面の上に"となります。
このケースのように前置詞の後に複数の名詞が重なる場合は、どれが前置詞につながる名詞で、どれが形容詞的な働きをする名詞なのかを見抜く必要があります。
多くのケースは、複数の名詞が並んだ場合、一番最後が名詞として働き、それよりも前の名詞は形容詞的な働きになる、つまり後ろの名詞を飾る働きをすると考えておいて良いでしょう。
次に、2つ目の前置詞句を見てみましょう。
"for up to three days" とありますが、ここで期間(〜の間)を表すfor は何とつながるか、分かりますか?
答えは、名詞の"days"もしくは"three days"です。つまり"日々の間"あるいは"3日の間"となります。
そしてこのthree daysにup to("上は〜まで"、すなわち"最大で")という飾りがつき、"最大で3日の間"という意味になります。
次の2文目は、接続詞And(そして)で始まり、1文目をさらに展開させる働きの文となります。早速見ていきましょう。
"And it can linger" と来ますが、"そしてそれは残存できる"という意味です。it(それは)は、前の文の"the coronavirus"を指します。つまり、"そのコロナウイルスは残存できる"ということです。
そして、それが"どこで残存できるか"を示すために、in以下の前置詞句が来ます。ここでは "in aerosols"で最もシンプルに前置詞+名詞となっており、"エアロゾルの中で"という意味になります。
さらに"aerosols"(エアロゾル)という言葉が専門的で、聞き慣れないために、ー(ハイフン)以下で、その言葉の説明を行っています。
それが "the suspension of tiny particles or droplets in the air"で、これは、前置詞に着目しながら、次のような形のまとまりに分けることができます。
"the suspension / of tiny particles or droplets / in the air"
つまり "懸濁液だ/ 小さな粒子もしくは飛沫の/空気中にある"という意味です。
最初にthe suspension(懸濁液)という名詞が来て、それにof以下の前置詞句が修飾として加わり、さらにそれらを飾るために、in以下の前置詞句が加わる形と考えられます。
分かりやすい日本語に置き換えれば、”空気中にある/小さな粒子もしくは飛沫の/懸濁液だ”となります。
そしてエアロゾルが何なのかの説明を終え、最後for以下の前置詞が、2文目の主語・動詞 It can lingerを飾るために登場します。
"for three hours"で、"3時間の間"です。”3時間の間、それは残存することができる”と、つながっていきます。
今回は、前置詞句における前置詞と名詞の関係、そして名詞が複数並んだ場合のそれらの関係について、特に説明を加えてみました。今後の解釈の参考になれば幸いです。
今回の説明は、以上になります。
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