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大人こそ知ってほしい少女漫画の魅力②「まいりました、先輩」

本屋で平積みにされている人気漫画「まいりました、先輩」の魅力を語らせてほしい。

わたしは少女漫画がだいすき。
ドラマや映画のように実写化されてない分、想像力を膨らませられる余地があるところが漫画の魅力だとおもう。

漫画を読んで、気に入ったページを繰り返し読んで、妄想を膨らまして何度も楽しむのがわたしの楽しみ方。

さて、3年間で約600冊の少女漫画を読んだ少女漫画オタクのわたしが、今日もイチオシの作品を紹介したい。

まいりました、先輩

せりなは高校一年生。一学年上の水川先輩と付き合い始める。水川先輩が高校卒業するまでの二年間がメインのラブストーリー。

ある日、世里奈の机に書いてあったラブソングの歌詞のラクガキ。それを書いたのは1コ上の水川先輩。なんとか先輩に近づきたい世里奈だけど、めちゃめちゃ冷たいし、明らかに脈ゼロ…。でも先輩の不器用だけど優しいところをしって、思わず先輩に告白しちゃって…!?
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エピソードが斬新かつグッとくる

特別ではない高校生カップルが、ゆっくり時間をかけて愛を育んでいく様子が丁寧に書かれる。そして、ひとつひとつのエピソードが斬新かつグッとくるのがこの漫画の最大の魅力。少女漫画ではゴールが恋愛成就なので、どうしてもありふれた展開になりがち。ありがちな展開に持っていかずに斬新かつグッとくるエピソードを描けるのがこの作者のすごいところ。

読後感は、「ただただイイ」に尽きる。
恋愛の楽しさとトキメキが毎話凝縮されている。実は、作品の存在は知っていたものの実際に手に取るまで時間がかかってしまった。でも、一度読んだらもっと早く読んでおけばよかった!と後悔した。大人も読む価値アリ。

読者も、まいりました!となる先輩の魅力

せりなの彼氏、水川先輩は取っ付きにくくて帰宅部で、あまり学校では目立たないという設定。冷めているかと思いきや、彼女愛に溢れてる。

多少語りが長いこともあるけど、一生懸命彼女と向き合おうとする姿がいい。ピュアだからなのかな、かわいい。

大人な関係になることを怖がるせりなに、「ためしにエアーでやろうか(行為の予行練習をしよう)」と提案するところもどきどきさせてくれていい。エアーを提案した彼氏は少女漫画史上初。600冊読んだわたしが保証する。

「(大人な関係に)なってもいいとおもってます」と念願かなってせりなから言われて、嬉しすぎて一瞬宇宙が見えちゃうところもかわいい。

水川先輩は、高校生らしいかわいさと先輩らしいかっこよさを黄金バランスで持っている。何度「ああかっこいい・・」「ああかわいい・・」と読んでてつぶやいたことか。

主人公せりなの世渡り力

目を見張るのはせりなの世渡り上手さ。
先輩の友達たちとも自然と仲良くなれちゃうスキルは、大人なわたしから見ても羨ましすぎる。自分の想いの伝え方も非常に上手。

少女漫画の主人公が「ドジで冴えないどこにでもいる女の子」な設定が多い中(しかもそれで学校一のイケメンに見染められる率高し)、かわいくてコミュニケーションスキルのかたまりのような女の子が主人公なのは珍しい。
ただ頬を赤らめるだけの受け身なヒロインではなく、ヒーロー役をドキドキさせる行動を繰り出すせりなは、新しい時代の少女漫画のヒロインを象徴する存在なのではないかとおもう。

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