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スピードラーニング英語版 第11巻 P.50 GRANDPARENT'S AND GRANDCHILDREN’S ROLES(祖父母と孫の役割)

日本語書き起こし

ナレーター
リサと啓子が、祖父母のことを話します。

リサ
ああ、いやんなっちゃう。

啓子
どうしたの?

リサ
祖父母が、今日、カリフォルニアから来るの。
飛行機が着いてる頃だわ。

啓子
それが、どうしていやになっちゃうの?

リサ
二人とも2週間もいるのよ!

啓子
あら素敵じゃない!
私なんか、祖父母に来てもらいたいわ。

リサ
素敵ですって?
冗談でしょ!

啓子
どうして?なつかしくないの?

リサ
とんでもないわ!
私にお説教ばかりするの。

啓子
どんなことで?

リサ
私の将来やなんか、いつも深刻なの。
あなたのところは、そうじゃないの?

啓子
う~ん、時にはね。
もう3年もあってないんですもの。
私はすごく淋しいわ。

リサ
本当に?

啓子
そうよ、私達は同居していたから。

リサ
まあ、祖父母と暮らさなきゃならないなんて、
想像を絶するわ。
どんな感じだったの?

啓子
よかったわ。
小さい頃、祖父は私を自転車に乗せてくれたの。
毎日公園に一緒に出かけて、鳥にエサをあげたものよ。

リサ
それは素敵ね。
私は、祖父母とそんな事、一度もしたことがないわ。
いつも二人はずっと遠くに住んでいたから。

啓子
たまに会うだけじゃないの。
それでもうまく行かないの?

リサ
考え方が古いのよ。

啓子
どういう意味?

リサ
何事も、ずっと同じだと思っているの。
世代が違っても、同じはずだと思っているの。

啓子
そうね。
私の祖父母も、そんな風に考えているかもしれないわ。

リサ
いつも、最悪な事態のために、備えるべきという発想よ。
彼らは、「まさかの時」に備えて、人生を生きてきたんだわ。

啓子
ええ、私の祖父母もそうよ。
でも、戦時中に生き延びるのは大変だったに違いないわ。

リサ
ええ、私のところなんか大恐慌で苦しいんだわね。

啓子
私の祖父母は、一生懸命働かざるを得なかったの。
生活を安定させようとしてね。
そして、また何かひどいことが起きるんじゃないかって、
いつも心配してる。

リサ
じゃあ、どうやったら将来に備えられるって言うの?
核戦争が起こったら、世界は明日にも終わってしまうわ!
世界中どんな準備をしたって、役に立たないでしょうね。

啓子
でも、そんなこと起こりこないわ。
人間がそんな事を引き起こすわけがないわ。

リサ
どうしてそう楽観していられるの?
人間は、すでに、オゾン層をスイスチーズみたいにしちゃったのよ!

啓子
スイスチーズって?

リサ
ほら、スイスチーズにはたくさん穴が開いてるでしょう。

啓子
ああ、そうね。
でも、だからって、祖父母を非難はできないわ。

リサ
できるわよ。
私達の親も非難できる。

啓子
それから、私達自身もね。

リサ
ええ、でも、私が言いたいのは、将来なんてわからないってこと。
なのに、どうして先に備えて時間を無駄にするのかなって。

啓子
バランスというものがあるんじゃないのかな。

リサ
どういうふうに?

啓子
つまり、私達の祖父母は、いつだって、
よりよい明日を目指して働いていたわよね?

リサ
そうね。

啓子
そして、私達はどちらかというと、その日その日で生きている。
でも、今を楽しんで、明日に備えるってことも同時にできると思うの。

リサ
たぶん、そのとおりね。
でも、どうしたらいいかとなると、難しいわね。

啓子
だからこそ、祖父母がいるんじゃなくって?
他にも気にさわるようなことがあるの?

リサ
ええ。二人は、私のボーイフレンドが気に入らないの。

啓子
どうして?

リサ
アメリカ人じゃないからよ。
まだ一度も会ったことがないのよ!
信じられる?

啓子
まあ、それはひどいわ。
私の祖父母も、日本人と結婚してほしいって言うものね。

リサ
彼らと違って、孤立した社会に生きているんじゃないのよ、私達。

啓子
そのことを話してみた?

リサ
ええ。でも、私の見る目を信用してないの。

啓子
彼らを説得する手はあるわよ、たぶん。

リサ
どうやって?

啓子
ボーイフレンドを招待して、合わせるとか。

リサ
さあ、どうかしら。
もし、気に入らなかったらどうする?

啓子
気に入るはずよ。
とっても素敵な彼だもの。
やってみても損はないわよ。

リサ
たぶん、そうね。

啓子
何をぐずぐずしているの?

リサ
今すぐ彼に電話するの?

啓子
そうよ、どうして?

リサ
わかった、わかった、するわ。

ナレーター
リサがボーイフレンドに電話をした後、啓子が尋ねます。

啓子
どうなった?
彼は来るの?

リサ
ええ、でも、説得するのは楽じゃなかったわ。

啓子
どうしたの?何があったの?

リサ
私の祖父母に会うのに、ちょっと神経質になってるの。
二人が彼についてどう感じているか、話したことがあったの。

啓子
どうしてそんなこと言ったの?

リサ
わかんない。
だいぶ前のことだし…
彼が祖父母に会うことなんかないと思っていたの。

啓子
もう、後悔しても遅いわ。
でも、気にしないで。
彼は来るんでしょう?

リサ
ええ、そうよ。
彼、勇気があるわ。

啓子
心配しないで、うまくいくわよ。
さて、そろそろ帰らなくちゃ。

リサ
帰らなくちゃいけないの?
あなたにも会ってほしいわ。

啓子
今日はやめておくわ。
ずいぶん会ってないんでしょ。
また来るわ。

リサ
わかった。

啓子
うまくいくといいわね。

リサ
ありがとう。
私もそう祈ってるわ。

ナレーター
次の日、リサが啓子に電話し、
祖父母とのいきさつを話します。

啓子
もしもし。

リサ
啓子、リサよ。

啓子
こんにちは。
おじいさんとおばあさんはお元気?

リサ
元気よ。
ねえ、何があったと思う?

啓子
どうしたの?

リサ
二人とも私のボーイフレンドが気に入ったんですって。
彼とすっかり話が合っちゃって。

啓子
そう、よかったわね。

リサ
おばあさんなんか、私に、いいセンスしてるって言ったのよ。

啓子
言ったでしょう、会えば気に入るって。

リサ
そうね、そのとおりだったわ。
どうも誤った思い込みをしていたみたいね、私ったら。
年をとって落ち着いてきたみたい。
世の中が変わっているってことを受け入れているのよ。

啓子
ねっ、だからこそ、孫の価値があるというものよ。

英語書き起こし

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