ネイティブになる!英語の発音 フォニックス 後編
今回は英語の発音 フォニックスのつづきです。
前回は、英語の発音にはフォニックスが重要で、いまでは参考書で学習できるというお話をしました。
しかし、フォニックスの参考書で絶対に注意しなければならない致命的なポイントがあるのです。
それはフォニックスの参考書においても、結局のところ、カタカナの表記でしかフォニックスを教えてくれないという点です。
どういうことか。
講師をしていたある日のこと、とある生徒がフォニックスをやっているのにどうしても発音がうまくならないと言うので、試しに発音を聞いてみることにしました。するとどういうことでしょう。カタカナ英語が聞こえてくるではありませんか。その生徒の参考書を見てみると、たしかに発音記号の下にはカタカナしか表記されていませんでした、、、。
危機感を覚えた私は、なんとかしようと思い、応急処置としてとある案を編み出しました。
「カタカナ封じ込めフォニックス」
そもそも、日本人が話す英語の発音が下手なのは、母音の扱いに原因があると言われています。例えば、Appleという発音をアップルとした場合、ローマ字表記では以下のようになります。
アップル ⇒ Appuru
しかし、フォニックスを用いた発音記号は、、
æpl(発音記号)
と実は目を疑うほどに短いのです。つまり、ネイティブはアッ / プ / ル と3音節で発音していないのです。
実際、アップル(Appuru)の場合、uの母音を削ぎ落し、RはLにして読む応急処置をすることで、aplと発音したほうが正しい発音に近くなると思われます。
カタカナ英語 Appuru➡️Apl (応急処置後のアルファベット表記)
ただこれはあくまでも応急処置ですので、あとは自分で音源を聴き、ネイティブの発音に似せていく努力が必要です。
では、試しにもう1つimprovement(向上)という名詞で見てみましょう。
ɪmprúːvmənt (発音記号)
これをカタカナにしてしまうと インプルーブメント (Inpurubumento)となってしまいます。
改善すべきは、①buのuを削ぎ落し、②「V」の発音に矯正すること、そして③toは母音のoを削ぎ落し「T」の子音の発音で終えることです。「T」の子音だけで終えると、母音がないので、なんだか引っかかった発音になりますが、これが正しい発音です。④あとはrをフォニックス通りの「R」の発音に修正すれば、だいぶ良くなるはずです。よって、応急処置後のアルファベット表記は、Inpuruvmentとなります。
カタカナ英語 Inpurubumento➡️Inpuruvment(応急処置後のアルファベット表記)
まとめ
フォニックスを学ぶことは英語上達の近道です。しかし、日本語に特有の無駄な母音を削ぎ落したり、英語特有の「V」や「T」といった発音の矯正をネイティブの音源を用いて行う努力が必要です。参考書の質は年々上がっていますが、言語ごとの本質を知らなければ、なかなか前進できないのかもしれません。
次回は、英単語と日本語の仕組みについてお送りします。