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発音記号から英語の歴史を垣間見る
/ɔ/
/ɑ/ /ɒ/ は地域差です
画像の右下に/ɑ/ /ɒ/、その上に /ɔ/が見えると思います。
これが私を悩ませる三大発音記号なのです。
同じ単語でもご覧の通り、様々なのです。
Weblioは英米とも同じ発音記号を表示していますが、
Cambridgeは英米で異なります。
Cambridge Weblio
soft UK /sɒft/ US /sɑːft/ /sˈɔːft/
cloth UK /klɒθ/ US /klɑːθ/ /klˈɔːθ/
loss UK /lɒs/ US /lɑːs/ /lˈɔːs/
英語の母音は歴史を経て、地域差にかなりの開きが出た経緯があります。
発音を教える身としては、1つに統一してもらいたいと思いつつもその歴史を紐解くことにも快感を覚えるのであります。
ざっくりいうと、以下のような捉え方となります。
/ɒ/ は主にイギリスで使われる「オ」
/ɑ/は主にアメリカで使われる「ア」
/ɔ/は /ɑ/と/ɒ/の中間的な音、つまり「ア」と「オ」の中間音
様々な辞書を確認すると、/ɔ/が主流のようです。
以前は、このような差異を面倒だと思っていました。
が、
The History of English Podcastを聴き始めて以来、母音の差異から歴史が生き生きと見えるようになってきました。
英語という言語の歴史を知るには、その言語を使っていた人々の歴史を知ることでもあります。かつてはラテン語やギリシャ語のせいで語尾が変わったりして煩雑としか思えなかったことが、最近では愛着が持てるようになってきました。
今や英語が世界の公用語にまでなっているけれど、ノルマンフレンチに占領されていたイギリスでは、英語という言語が消滅するかもしれない状況から復活劇を果たしたり、英語という言語にはドラマが詰まっているんだ。。。と感動を覚えています。
学校で強制的に勉強させられていた頃の英語はお世辞にも楽しいとは言えなかったし、途中で何度も挫折しそうになりましたが今まで諦めずにやってきて良かったと思います。
これからも様々な知識を吸収し、生徒さんが興味を持てるようなレッスンをすることに情熱を傾けたいですね! 今日もワクワクしながらThe History of English Podcastを子守歌代わりに眠りにつきます。
See you tomorrow (^▽^)/