『英文法Eureka』レビュー|中級者必見の「差がつく」問題集、その魅力と欠点を解説!
1. なぜ購入したのか
率直に言うと、友人に「これやっとけば間違いない」とゴリ押しされて、『英文法Eureka』を購入しました。
自分の中では「英文法の参考書なんてどれも似たようなもんでしょ…」という偏見があったので、そこまで期待していなかったんです。
2. 欠点
「差がつく英文法」っていうフレーズはわかりやすいけど「他の本との差別点はなにかな?」と思ってしまいました。
3. でも中身を見たら…良書!
ところが、ページをめくって解説を読んでいくうちに、見方がガラッと変わりました。これ、すごい本です。
特に感動したのは、例題の選定。出題の意図が明確で、「こんな問題が試験で出たら絶対に間違えるな」と思うものばかり。
加えて、その解説が簡潔かつ論理的で、腑に落ちる内容になっています。
さらに特筆すべきは、「時制」「仮定法」といった難易度の高いテーマに絞りつつ、最小限の努力で最大の成果を得られるよう設計されている点。
これがKindle Unlimitedの読み放題で読めるって「今の時代の受験生うらやましい..」と思ったほど。
4. 良書の理由
では、具体的にこの本が優れている点を挙げていきます。本当にためになった理由は主に3つ
1. 「間違えるポイント」を的確に突いている
多くの問題集では「ただ網羅的に問題を並べただけ」という印象が強いですが、本書は「なぜ間違えるのか」「どこが理解の壁になりやすいのか」を徹底的に分析した構成になっています。たとえば、過去形と現在完了形の違いを説明する際、日本語の固定観念に惑わされるポイントを的確に指摘していて、思わず「そこなんだよ!」とうなりました。
2. 解説が丁寧で論理的
一つひとつの問題に対する解説が非常に論理的で、なぜその答えになるのかを「感覚」ではなく「仕組み」として理解できるようになっています。また、「なぜ間違えたか」を振り返るプロセスが組み込まれており、単に正解を覚えるだけではなく応用力も磨けるようになっています。
3. 練習問題が本番を意識している
例題や練習問題が実際の試験で出題されそうな内容ばかりで、問題を解くだけで実力がついていく感覚があります。また、問題の難易度が絶妙で、「ちょっとひねられた問題」を通じて自分の弱点を発見できるようになっています。
5. この本は一言でいうと
「受験生や英語学習者の“あと一歩”を押し上げる差のつく英文法問題集」です。
単なる暗記に頼らず、「なぜそうなるのか」を深く理解することで、試験だけでなく実用的な英語力も向上する内容になっています。
6. 改善点
ただし、改善してほしい点もいくつかあります。
フォントサイズとデザイン
kindleでの学習は長時間の学習には向かないかもしれません。読みやすさを考慮して、フォントサイズや行間を調整するとさらに良くなると思います。もう少し初学者向けの配慮がほしい
この本はある程度基礎ができている人を対象にしているため、完全な初心者には少し難しいかもしれません。基礎が弱い人向けのフォローがあると、より幅広い層に支持されるのではないでしょうか。
7. 本書をどう使うべきか?
自分なら、以下のように活用します。
受験生の場合
志望校の過去問でつまずいた問題を、この本で類似問題を探して克服する。社会人の場合
TOEICや英検などの資格試験対策として、「差のつくポイント」に絞って効率よく復習する。
また、この本は試験対策だけでなく、英語の基礎力を底上げしたい社会人や、英語講師が生徒に教える際の参考資料としても非常に役立つと思います。
基礎力がない受験生や社会人は同じ著者が書いた『英文法の知識ゼロからはじめられる暗唱例文Props150』をやってから、本書に入るとスムーズでしょう。
単語を覚えたのに英文を読みこなせない人はまず『単語を覚えたのに読めない人のための 英文読解のオキテ55』をやってもいいかもしれません。
言いたいのは『英文法Eureka』は「いわゆる難問」をセレクトしている問題集なので、基礎力がない人は「基礎力をつけてから本書に取り組みましょう」ということです。
8. 初学者には難しい。中級者におすすめ
全体として素晴らしい内容ですが、「基礎が弱い人には少し厳しい」という点は否めません。
また、練習問題が多いわけではないので、「とにかく問題を解きまくりたい」という人には少し物足りないかもしれません。
9. 最後に「こういう人におすすめ」
この本は、以下のような人に特におすすめです:
英語力をもう一段階引き上げたい高校生や大学生。
TOEICや英検などで差をつけたい社会人。
英語を教える立場にある人で、論理的な解説の参考資料を探している人。
10. まとめ
宮下先生、素晴らしい本を執筆してくださりありがとうございます!
いろいろ指摘を書きましたが、あくまで一読者としての意見です。これからも宮下先生の素敵な本で学習させてもらいます。
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