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【合格体験記&後日談】PMP
note概要
このnoteは、PMP試験についての合格体験記&後日談です。
どのように
自己紹介
名前:ありか
学歴:地方国立大学院修士(理系)
職業:システムエンジニア・PM
職歴:2021年卒→SIer新卒入社
受験時保持資格:情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト他
X(https://twitter.com/engineerarika)や、プロフカード(https://profcard.info/u/DmVjE4Y8N7QaGVXRsWFerWEcuLF2)も参照いただけると幸いです。
受験までの基本データ
対策期間
約1ヶ月半(2024年4月下旬~2024年5月末)です。
使用教材(参考書など)
PMP受験に向けて、以下の教材を使用しました。
参考書
Udemy
参考にした合格体験記
参考書学習
参考書は「PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応」を使用しました。
個人的には、参考書は複数ではなく、一つをきっちり自分のものにするのが大事だと思っているので、これと決めて、使い続けました。
3周読んで、各章の「確認テスト」も3周分解きました。そのうえで、最終章の模擬試験も2回分解きました。
Udemy
Udemyは、PMPの35時間研修の話もあるので、次の2つを使用してます。
〇PMP Certification Exam Prep Course 35 PDU Contact Hours/PDU
これは、PMPの受験要件の1つである、35時間研修に対応しているものです。
なお、中身は英語です。字幕はつけられますが、結構質に難があることもあるので、これだけで完全に理解するのは大変かもしれません。(私は字幕を付けて全部見ましたが、これだけで受かる気はしませんでした。)
〇PMP対策戦略コース
学習で一番お世話になったのがこのコンテンツです。
この講座は全体で3周ほど見たうえで、副教材として配布されているPDFを問題解くように使用し、知識定着に努めました。
また、一番はPMPで問われる「PMIが思う理想的なPMの核心となる考え方・姿勢」=「PMIイズム」を言語化されているのがすごく役に立ちました。
〇参考にした合格体験記
こちらは皆さんにも読んで欲しいです。ツリーになっているので、是非参考に!(これだけ読めば、もうこの記事いらないかもしれない)
■受験資格の取得
— にぱ (@3_nipa) June 22, 2022
・35PDU取得
Udemyで取得した。
セール中に購入したため、非常に安価に獲得。https://t.co/lwY0UUr7a9
・職務経歴書の提出
今までの経験を5つのプロセスベースで書いた。
何を書いたらよいかわからず、半日ぐらいかかった記憶がある。
受験までの流れ
ここでは簡単に、受験までにしなければならないことを振り返りつつ、ポイントについてコメントしようと思います。
受験までざっくり言うと以下の流れです。
35時間研修の受講
職務経歴書の準備
対策学習
受験予約
受験&合格
35時間研修については、前述したUdemyの講座をすべて見ることでOKです。(これは受験要件のため、必ずしなければならないことです)
インターネット上では、上記の35時間研修をちゃんと見ていなくとも受かりました、みたいな記事もあったりしますが、それはいかがなものかなと思うので、これから受ける人はちゃんと見ましょう。
35時間研修の講座は、私は英語の動画で見ましたが、他にも対面で研修するものなどがあるようです。気になる人は検索してみると良いと思います。
いずれにせよ、ここをしっかり受けることで、受験のための基礎知識が入ってくると思います。
職務経歴書の準備方法
ここが一番苦労しました。
PMPの受験要件で、プロジェクトマネジメントの実務に従事した経験が一定以上求められます(具体的に何年分になるかは人により異なるので、受験要件を確認してください)
ただ、これは必ずしもプロジェクトマネージャーである必要はなく、あくまでプロジェクトマネジメント業務に従事した経験なので、ポジションとしてはプロジェクトマネージャー補佐などでも構いませんし、一部のエリア(例えば品質マネジメントをしていた)のみでも構わないようです。
上記を踏まえて、職務経歴書は以下のように準備しました。
まず、自分の実務で経験したプロジェクトを洗い出す。
実務での自分が担当した内容を、PMBOKのプロセスベースで整理する。
整理した内容を日本語で記述する。
記述した内容をGoogle翻訳に投げる。(日本語から英語)
得た英訳文を、Google翻訳で再度日本語訳する。(英語から日本語)
5の日本語を確認し、おかしくなければ完成。ダメそうなら3の記述を変更したりして繰り返す。
3~6のプロセスを繰り返すことで、英語としての質もそれなりに大丈夫な文章になります。
また、2の「プロセスベースで」というのがまたなかなか難しいかもしれません。例えば予測型のプロジェクトであれば、PMBOKで整理されたプロセスがあるので、「自分の実務でやっていたことはPMBOK的は何なのか」といったことを整理することができるはずです。
そのように整理することで、実務経験がしっかりあるということがアピールできます。
私は対象外でしたが、他の方の記事などを読むと監査にかかる場合もあるらしいです。その時はPMI(PMPを主宰しているところ)からくる指示に従って対応するしかないかなと思います。
対策のコツ(個人的見解)
1.PMIイズムを獲得すること
これが最重要だと思います。
PMPでは、いわゆる「シチュエーション問題」が多く、「この状況ではPMはどうすべきですか?」という質問が多数です。それの正答率を上げるには、PMIが持つ「理想のPM」の視座を獲得することが大事になります。
この言語化は、2の教材が随一だと思うので、そこでぜひ獲得するのが近道だと思います。
これが獲得できれば、問題演習はそんなにいらないかもしれません。
2.基礎知識を固める事
PMPでは、知識問題はほぼありませんでした。
ただ、比率は低くとも、出ることには変わりないと思いますし、必ずとれる問題を落とすのは試験合格の観点からはナンセンスでしょう。公式系があるEVM、見積もりのPERT法など暗記しないとならないことも多いですが、逆に覚えれば必ず点が取れるので、かっちり固めるのがいいと思います。
私が受けた試験では、1問だけ計算問題が出ました。たった1問ですが、PMPであまり出ない単純な知識問題のため、落とすわけにはいきません。公式に当てはめるだけの問題でしたので、公式の暗記はやはり必須かなと思います。
基礎知識を固めるためには、前述した参考書以外に、本を読むことを強くお勧めします。
特に、アジャイルに関しては参考書やUdemyだけでは足りないと感じたため、私が読んだものを3つほど紹介します。
アジャイルサムライ
アジャイルといえばこれ、って感じかもしれないです。もうね、本当に読んでほしいです。必読書レベルだと思ってます。
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK
アジャイルの手法でもっとも有名といってもいいかもしれない、スクラムについての入門書です。マンガもありすごく読みやすいにもかかわらず、重要どころをしっかりと抑えてくれます。実務でスクラム開発を初めてする人は絶対読むべきだと思います。
アジャイル実践ガイド
PMIが出している、公式本です。PMP受けるならば読んで損はないと思います。PMI会員だと無料で入手できます。PMBOKと違って 200ページもない本ですので、読むのも苦ではないです。
受験当日の話
受験方法
私はテストセンターで受けましたが、テストセンターは平日のみしか取れず、有休を取得して受けました。受験できるテストセンターも、他資格と比較するとかなり少ないように思いましたが、自宅受験ができるため、あまり気にならないかもしれないですね。
受験したテストセンターは東京新宿のPearson professional Centersでしたが、インターフォンを押さなきゃいけないことに戸惑いました。それで遅刻しかねなかったので、もしここを使う場合は、「インターフォン押すんだ!」と思ってもらえると遅刻可能性が減ると思います。
試験時間と決断
試験時間が長いことで有名なPMPですが、問題の難易度と量を考えると、意外と長いと感じないかもしれません。なお、私にとってはかなり長く感じました。
見直しの時間をとる場合、CBTのため、問題文にハイライトを付けたり、選択肢に取り消し線を引いたりすることができ、見直しを効率化できますから、活用するといいと思います。時間はかなりあるので、見直し時間はとろうと思えば絶対にとれます。
パッと見で解けない問題は、後回しにすることもできますが、PMPの問題は、悩んでも答えが出ないこともあると思いますので、個人的には決断を早めにしてしまう方が、時間切れにもならず、おすすめだと思ってます。
後日談 ー PMI Infinity
こちらは、X(旧Twitter)のフォロワーさんのツイートから知りました。
今更感あるけど、PMI Infinity使ってというものを見つけたので使ってみた。
— にぱ (@3_nipa) May 29, 2024
PMPの問題をたくさん出してくれるし、解説もしてくれるので普通にありだな...。
PMI会員なら無料だし。https://t.co/avodpFDlmz
PMI Infinityは、一言で言えば、プロジェクトマネジメントに特化した生成AIツールで、PMPの学習においても非常に使えるものだと思います。
実際に一つ、問題を投げてみました。
プロジェクトにかかわるステークホルダの説明のうち、適切なものは次のどれですか?
(1)組織の内部に属しており、組織の外部にいることはない。
(2)プロジェクトに直接参加し、間接的な関与に留まることはない。
(3)プロジェクトの成果が、自らの利益になるものと不利益になるものがいる。
(4)プロジェクトマネージャのように、個人として特定できることが必要である。
解説とともにお願いします。
次のように丁寧な回答が返ってきました。
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PMPの市販の本などでは、問題に対しての解説が物足りないことも多いです。
そのためにも非常に良いツールだと思います。
PMI会員だと無料で使用できます。
学習にぜひ有効活用してみてください。
後日談 ー 更新のためのPDU取得活動
PMPは、維持するためには更新が必要になります。
そのためには、2年間で60PDUを取得することが求められます。
PDUの取得に一番効率が良いと個人的に思うのは、読書です。
もちろん、申請には監査が入ります。
しかし、今のところ、監査でNGをもらったことはありません。
(個人的に考察した)そのためのコツと、実際に読書した本のリストを記載しようと思います。
合格体験記としては、ここまでで中締めとさせていただこうと思います。
読書で監査を通るためのコツ
私が考えるコツは以下の通りです。
本の選択にこだわる
感想をしっかりかく
まず、本の選択です。
PDUはあくまで、プロジェクトマネジメントに役立つことについて学んだものに対して認定されます。
ですので、プロジェクトマネジメントに繋がるような本でなければいけません。
とはいっても、プロジェクトマネジメントに繋がることは非常に広範囲です。
PMBOKで定義されているツールや技法であれば非常に直接的で、分かりやすいですが、それ以外にも、経営関連・組織論・リーダシップなど、様々な切り口からプロジェクトマネジメントに繋がると考えることができます。
そういった多面的な見方から、プロジェクトマネジメントに繋がる本であれば、最低限問題ないと思います。
もう一つ、個人的にこだわっているのは、「可能な限り、洋書(の翻訳本)」を読むようにしていることです。
PMIは、アメリカの組織であるため、本としても日本特有のものではない方が認められやすいのでは、と個人的には思っています。それが功を奏しているのか、監査でNGになったことはありません。
次に感想をかくことです。
PDUの申請フォームには、Discriptionが存在するので、こちらについて必ず本で学んだ内容を書くことにしてます。
そこで気を付けているのは、プロジェクトマネジメントとのつながりを明確にしながら記述していることです。
また、当然英語が求められるので、Google翻訳で英語に翻訳してから入力しています。
読書リスト
本の選定の条件に合うもので、私が読んだものを一部公開します。
当然これで、必ず監査が通る、というわけでもないと思いますし、この本でなければならない、ということもないと思います。
くれぐれも、参考程度にしてください。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございました!