ENGINEでしか味わえない実践体験と人との出会いが、地域社会で挑戦する力に。
地域変革人材インタビュー vol.3
金沢大学人間社会学域経済学類4年
九曜 慶子さん
プロフィール
富山県射水市出身。金沢大学人間社会学域経済学類グローバルマネジメントコース・国際金融論ゼミに所属。3年よりENGINEプログラムを受講。地域の農業と食の課題解決を探るENGINEインターンシップや、数多くのキャリア形成イベントなどに参加。ENGINEプログラム第1期修了者となる。本学卒業後、2024年4月より、IT企業「BIPROGY株式会社」に就職予定。
ENGINEプログラムで最も印象深かった授業は?
きっかけは「地域のトップリーダーを繋ぐ」という授業でした。他大学の学生と関われるのが面白そうで、グループワークは就活に役立ちそうだと履修することに。中でも一番印象深かったカリキュラムは、3ヶ月間の「ENGINEインターンシップ」です。私は信州大と富山大の学生とで6人のチームを組み、行政や企業の方、コーディネーターと共に、「農業従事者の労働負担を減少させること」に焦点を絞り、近江町市場の卸売業者と農家の方へのヒアリングやディスカッションを行い、スマート農機具のシェアリングを解決策としました。チームには活動的なメンバーが多く、元々リーダーシップをとるタイプではなかった私はとても刺激を受けました。その後、メンバーから誘われて信州大学の自主ゼミにも参加し、いろんなコミュニティで人と交流する楽しさを感じています。
4年次には学生メンターという立場で「ENGINEインターンシップ」に関わりました。学生メンターとは、メンター企業の方とインターンシップに参加する学生を繋ぐ役割を持っています。前年のインターンシップを経験した者として1チームにサポーターとして付き、進捗確認や発表に関するアドバイスを行い、他の学生メンターと協力して「お悩み相談会」を企画・実施しました。3年次とは違った視点でもう一度「ENGINEインターンシップ」を経験できたこと、今年度は6ヶ月と長期だったこと、自ら考えて意見を発信し、周りを巻き込みながら企画を実施したことなど、様々な要因が合わさって非常に良い思い出になっています。私がサポートしたチームのメンバーが私に続いて信州大学のゼミに加わり、インターンシップが終わった後も関わりを持てていることも嬉しいです。
どんな気づきや意識の変化が?
地域に対する意識も進路も人とのつながりも、「ENGINEインターンシップ」ですべてが変わったと言ってもいいぐらいです。それまでは金融系の企業への就職や公務員を目指すことも検討していましたが、地域と関わる面白さにふれて、これが自分の本当にやりたいことと気づきました。就活においても、「ガクチカ」として話した大学・企業・自治体と連携した地域活動の経験は、企業の担当者にも興味を持って聞いていただけたように思います。自分にとっても一番頑張った取り組みでしたし、自分が変わったと実感できた機会でした。そして、この春入社する先は、「ENGINEプログラム」を通じて知り合った企業。活動を共にした社員の方の社会人としての姿を私も目指したいと思い志望しました。
私の場合は、3年春から4年の夏までENGINEプログラムに参加しましたが、1年次からスタートさせていたらもっと充実した時間が過ごせたかもと少し後悔しているほど、意義のあるプログラムでした。それでも、いつからでも始められるのがこのプログラムの魅力。普段の座学中心の授業ではなかなか出会うことのない、さまざまな分野の方ともつながることができるので、在学者にぜひ参加をおすすめしたいですね。
今後やってみたい地域活動は?
多くの活動を経て、「その地域の人が笑顔で幸せに、豊かに暮らせる」ことが地域の理想のかたちだと感じています。地域が賑わったらそれでいいというのではなく、地域に住む人や関わる人が不満を持ち続けることなく、それぞれの「こうなったらいいな」が実現できるような地域になることが大切なのではと考えています。
入社予定の会社は自分の希望の部署ではなくセールスでの採用となりましたが、最終的には地域の課題を解決するために、他の企業や大学、自治体などと連携しながら新規事業を創出する仕事をしたいと考えています。そのために、まずは営業の仕事に積極的に取り組み多くの経験やスキルを積んでいきたいです。また、これまでENGINEプログラムやゼミで学んだことや人とのつながりを活かして、今後も地域活動に積極的に携わっていけたらと意気込んでいます。
金沢大学ENGINE Webサイト▶https://engine-prgm.w3.kanazawa-u.ac.jp/