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#111 キラキラを残して

週末にキラキラのネイルをする。


金曜日の夜に、平日のための透明なネイルを落としてどのキラキラにしようか迷う時間が、すきだ。もちろん、爪のことなど忘れて布団に入ってしまう金曜も多々あるが。

それは、視覚的にも週末がやってきたことを認識させてくれる。だから、わくわくする。

ラメとか光、とか、散りばめられたキラキラするものはわくわくに繋がる。それをどこかに身につけるだけで、一瞬にして非日常を纏える気がする。


このキラキラにはこだわりがあって、ギラギラでは絶対にだめだ。鉱山のまだ見つかっていない隙間にある宝石のような、内側から輝いている感じ。そして、控えめだと尚良い。

osajiというブランドの「横顔」というネイルのような。私はあれがだいすきだ。たしかに黄金なのに、不思議と主張があまりない。太陽の元で、存分に輝く。上品で、丁寧に、強く輝く。



キラキラは、日曜日の夜に落とされる。除光液とこの手によって。

それで、いつもは爪の甘皮の部分あたりにどうしても残ろうとするキラキラを、何度もいなくなるまでこすって落としていた。

なんだが、昨日ふと、そのままでいいじゃん、と思った。

名残惜しそうに爪と指の間に残るキラキラ。

あまりに多いと見た目がちょっと気に食わないので、ある程度は落とすが、

傾けたときにすこし煌めくくらいなら、そこに居てくれた方が良い。週末のキラキラが静かに平日にエールを送ってくれているみたいで、むしろ良い。歓迎。



私のこれからの平日の爪は、すこしのキラキラを透明なネイルで覆った、輝きを秘めた状態が基本となりそうだ。

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