【エッセイ】書き続けるということ
何をやっているんだろうか? と思う。
退会してゆく人へ『書き続けてくださいね』とメッセージしながら、わずかそれから1ヶ月も経たないうちに気持ちが萎れそうになった。
相変わらず教室と同じだ。
繋がる糸を探すように『何卒、何卒、よろしくお願い致します』選挙カーみたいに必死に読んでコメントして誰かと繋がっていないとやっていけない場所なのだろうか?
文学フリマに行ったとき、ある出店者の方と投稿サイトの話になった。どこも似たりよったり、『noteはどうですか? 』とその方から聞かれた。通りすがりで見たコメント欄にも誰かが誰かを『noteはどうですか? 』とここを薦めていた。
でもここも物語を投稿して、ああ多分、読んでないんだろうなと思われるマーケティング関係の方がいいね!! をつけているだけで本当に読んでくれてる方は10人のうち1人いれば良い方ではないか? 今はまだそんなふうに感じる。
仕事ではない。作家でも小説家でもない。ただ書いて読んでもらうだけのこと。海に笹舟を浮かべるようにあっという間に沈む。それでもきっと死ぬまで流し続ける、静かな場所を探してただの泡になろうとも。
何を言ってるんだろうか? と思われるだろうけれど、書くことに対してやっぱり真摯でありたい。茨木のり子さんの『寄りかからず』を読むと背筋がしゃんと伸びるように。
言葉は生きている。
その言葉で生きている物語を書けたらと思う。
これを彼女は読んでいないとは思うけれど、もし目に触れることがあれば
「今日も書いていますか? 私は今日も書いています」
そう伝えていたい。
もはや書き続けてゆくことすら困難に思えるけれど、言葉は生きている、きっとあなたと共に──、そういつか届くまで、もしもその日がこないとしても、言葉は生きていると信じて綴っていたい。