#63 臨床心理士の姪が想像する、トランプ大統領の今
ジャーナリストのケイティー・クーリックが、トランプ大統領の姪で臨床心理士でもあるメアリー・トランプ氏をインスタグラム・ライブに招き、その動画を11月10日にアップしました。
メアリー・トランプ氏はトランプ大統領を描いた『世界で最も危険な男』(原題:Too Much and Never Enough) の著者でもあります。
彼女については、こちらの記事がわかりやすいです。
また、ニューヨークタイムズ紙がトランプ大統領の脱税疑惑を報じてピュリツァー賞を2019年4月に受賞していますが、メアリー・トランプ氏は自身が多くの情報をニューヨーク・タイムズ紙に提供した、とこの本の中でも述べています。
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ケイティー・クーリックのインスタ・ライブでは、『来年1月のバイデン次期大統領の就任式が行われるまでの間、負けたトランプ大統領はどう出るか?』がメインの話題でした。
そもそもが ”反トランプ” というスタンスのメアリー・トランプ氏なので、その分の発言は割り引く必要があるかもしれませんが、興味深かったので、いくつかピックアップしてご紹介します。
10分58秒からのクーリックの質問、「今回の選挙で負けたことは、トランプ大統領の自尊心と自身の大統領職の在り方に、どのような打撃をもたらしているのでしょうか?」について、以下のように答えていました。
I would guess that he is in a state of denial, but he's also being confronted with the reality that is almost impossible for him to process.
(おそらく、今は現状を認められない状態にあると思います。また、彼にとっては到底理解できない現実と対峙していることでしょう。)
My guess is that he is in a rage, the likes of which he has never experienced before, because we need to remember, he's never been in a situation that somebody else couldn't get him out of, whether through money or through influence, or looking the other way, or what have you.
(多分、今まで経験したことのないほどの激しい怒りの真っ只中にいるのだと思います。
思い出して下さい。自分を救い出してくれる人がいない状況を、彼は経験したことがないのです。誰かしら、お金でかたをつけたり、影響力を行使したり、見て見ぬふりをしてくれる人が必ずいたのです。
One of the weird thing about Donald is that he doesn't really want anything. He's always had somebody else throwing millions of dollars at him. He's always had somebody overlooking his debts. He's always cheated, lied and stolen to get what he wants.
(ドナルドの不可思議な点は、彼は本当のところは何も欲しいものがない、ということです。常に誰かが何百万ドルものお金を、彼に投げてよこしてくれていました。誰かが彼の負債を管理してくれていました。欲しいものがあれば、彼はいつでもズルをし、嘘をつき、盗んできました。)
He can't do that now.
(でも、今はそれができません。)
So, in addition to being enraged by the fact of the loss, he's made desperate by the fact that he's entirely trapped by his wealth.
(だから、大統領選に負けたことに激怒しているのに加え、自分の富に完全にがんじがらめになってしまっていて、破れかぶれになっていることでしょう。)
いがらしじゅんこ:会議通訳者
#英語学習 #アメリカ大統領選 #敗北宣言 #メアリー・トランプ #世界で最も危険な男