③どうすれば英語ができるようになる?
0. 楽して英語は絶対に身につかない
1. 英語は技能
2. 技能の習得方法
3. 英語以外に当てはめる
ここで使う専門用語で①で説明してあるものには※を前に付けています!そんなにありません!
詳しく説明を加えているので長いです!同じ説明を繰り返しているので目次から自分に馴染みのあるものを選んでもらえればと思います。その後、「英語の勉強方法の概要」をどうぞ!
英語は他の技能に比べて※宣言的知識の重要性が高いため、他の※手続き的知識が重視される技能を例に英語の勉強に例えて説明していきます。まずはここを読んでもらい、なぜ「英語は技能」という考えが一般的かを理解してもらえれば幸いです!
(1) スポーツに例える
スポーツにも色々ありますが、共通して言えるであろう要素は「正しいことを覚え、それを意識してくり返すことで身につける」です。
テニス、卓球、バドミントン、野球など、何かを振って何かを打つのであれば、まずは正しい振り方を身につけるために「素振り」します。形が自動化されたら「ボールなどに合わせて振れるように」徐々にレベルを上げ、最終的には実践的な形で振れるようにします。サッカーも正しい蹴り方や動き方を覚えてから徐々にスピードや人数を増やしますし、水泳でもまずはバタ脚、次の手の動き、といった基本の動きを習得してから脚と手を合わせます。必要に応じて浮きを使って基本の動きの練習の補助をしますね。
「くり返す」時に大切なことは、「行う動作のレベルは徐々に上げる」ことです。初心者がいきなりバッティングセンターに通い続け、ただ無心にボールを打とうとしてもうまくなりませんよね。テニスを初めてやった人にひたすらボールを打ち込むだけでその人がうまくなると信じる人もいないと思います。完全な形のバタフライをひたすらやらせようとする水泳教室もないでしょう。まずは基礎となる段階を固めてから実践に移していく必要があります。
実践的なこともしないと効率が悪いのでは?と思った人はその通り!実践的な内容も重要です。しかしその目的は、実際に必要とされる技能を同時に行うことを通して自分ができない要素に気づき、正しい動作を学ぶことにあります。
素振りのみではボールに合わせた動きや、方向のコントロールなどの要素は欠けてしまいます。よって実際に来たボールを打ち返すトレーニングは必要で、その中で素振りでは身につかない要素を学習していきます。ここでは素振りができないとどうしようもない練習はしても意味がないので、ある程度の素振りの期間というのは必要になりますね。それができてようやっと次の段階にある知識を身につける準備ができるということです。
簡単にまとめると、どのスポーツにおいても「正しい形を知る」「くり返す」「実践で使う」「知らないことを把握する」「正しい形を知る」のサイクルを意識し、知識を入れながら簡単な知識をどんどんと※自動化していくというのが上達の近道だと思います。
(2)楽器に例える
スポーツに比べ、楽器の方が英語と共通する部分が多いので、説明も短く済んでいます笑
楽器にも様々な種類がありますが、ピアノを例に取ります。ピアノを習い始めると、「楽譜を読めるようにし、音を把握し、指が正しく動くようにする」という要素が立ち塞がります。まずは単音から始め、音を連続させ、和音にし、それを連続するといった段階を取ると思います。単音の知識を入れ、「単音を読める、分かる、押せるようにする」ために繰り返し練習をするわけです。ピアノの初心者がひたすらショパンを弾こうとしても、ピアノはうまくなりません。まずは基本から、徐々に難易度を上げるというは英語学習も全く同じです。まずは知識を、それを使う。徐々に知識と使う難易度を上げていく。です。楽器を経験された人は自分の英語学習と自分の楽器の習得を比べてみると正しい勉強法に近づけるかもしれませんね。
繰り返しますが、まずは基本。そこができるようになったら難易度を上げる。そこでまた知識を増やし、練習する。そうやって知識をどんどんと※自動化していきます。
楽器においても、「正しい形を知る」「くり返す」「実践で使う」「知らないことを把握する」「正しい形を知る」という道筋は共通しており、英語でも同じです。
(3)英語の勉強方法の概要
英語には「単語→表現→文→文章」という知識の難易度階層と、「出てくる単語や表現、構造」の難易度の2つの難易度が存在しています。両方を考慮すると「単語」「簡単なもの」、つまり「簡単な単語を覚える」という発想になります。単語帳は今や豊富にあり、「単語=ターゲット、表現=システム英単語、文=DUO 3.0、文章=速読英単語」と、受験用の典型的な単語帳でも簡単にそれぞれ例が出るほどです。ここまで読んでくださった人には「単語から文章に移るほど、単語帳としての難易度が上がる」ことは理解できるかと思います。実践に近づくわけですから。そして「実践」の要素を入れると、「単語」のみの単語帳の利用価値はほぼないことがわかると思います。実際に「単語のみを使用する」という状況が英語にはないからです。そのため、「単語」に該当する単語帳にも必ず「例文や表現例」が掲載されています。基本的には好みの単語帳を選んでもらえればいいわけです。ただし、やはり文や文章を中心とした単語帳の難易度は一般的に高いです。単語の具体的な勉強法は次回詳しく説明しますね!
ある程度単語の知識が入れば実際に文を聞き、話し、読み、書いていきます。これも「行う動作のレベルは徐々に上げる」ことになるので「単語、表現、構造のレベル、文の長さ」をコントロールして、自分が正しく処理できるものを選びます。そのレベルが※自動化されたらレベルを上げていき、目標のレベルに到達することになります。その際、構文という複数の単語が組み合わさるときのルールや、長文の組み立て方といった新たな要素も出てきますが、これはここまで説明したスポーツや楽器と同じですね。
ここで背伸びをする人が多いのですが、自分の知識、※自動化に合わないレベルを読んでも英語はできるようになりません。具体的には練習に使う教材などの難易度は、自分が90〜95%理解できるものがいいです。この数字は「多読」という学習方法で活用するものですが、実際90%を切ると知識の不足を強く感じるレベルです。実践練習においては※自動化が目的であり、※宣言的知識を増やすことは目的ではないのでオススメしません。知識を増やす学習と※自動化を進める学習は区別してください。素振りと実際のバッティングの違い、練習曲と課題曲の違いを考えてもらえればわかりやすいかもしれません。
さて、長くなりましたが、次回は英語学習の具体的なところに入るのでもっと長くなるかもしれません笑 今のところどこまで詳しく書くかは考えていないのですが、少しでもみなさんの英語学習の助けになればとは思っているのでお付き合いください。
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