上京した女の話 9
師走だ。会社の忘年会出欠表が回ってきた。いくばくか参加費を取られる。薄給の身にはこたえるが、上司が勧誘してくるのでやむなく出ることにした。厳密に言えば、当日欠席してもいいのだが、迷う。
そういえば、ローファームに勤める親戚女子はどうしているのだろう。業界の文化がわからないので忘年会の有無もわからない。彼女には彼女なりのストレスがあるのだろうと思うが、聞いてもやぶ蛇だろうからLINEでスタンプを送っておいた。
SNSでは学者たちが医療費負担の話をしていた。難しいことはわからないが、問題の設定の仕方によって話は変わってくる。世代間の不平等を前面に出す識者が多いなかで、ある准教授は「特に高年者女性は年金も少なくなるから制度変更には慎重であるべき」と書いていた。データを見ると、高年者は層としてみると資産も多いが、個々人で大きなばらつきがある。資産課税が解であるかのようにも見えるが、住宅ローンを完済していない人たちはどうなるのだろう。なかなか解決が難しい。
予算のこともよくわからないが、防衛費のほうは査定もなく事が進んでいるようだ。自国のみで解決する領域ではないから難しい。とはいえ、旧型の兵器に大金を積んで自衛隊員の食費を削るようなことにならなければよいな、と思う。
夫のほうは取引先の会社の立食パーティーに行ってきたらしい。名のある会社で、夫も誇りに思っているようだ。よいことだと思う。
今日は考えごとをして疲れた。あったかくして寝よう。