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8章(9)『ナルニア国物語』など

長男の彼女の話を、事故った新潟の次男に話すと、実は、と彼もまた半同棲のような女の子がいることを打ち明けて、写真まで見せてくれ、私はアップアップでした。しかもこう言うのよ「ゆっくり選ばしてよね。先はどうなるかわからないよ」だって。長男より、こっちの方が心配だと大いに気になっています。こんな具合に子ども共に振り回されているの。大きくなればなったで、心配もスケールが大きくなりますね。

この2ヶ月間、短大のためでもあり、とってもたくさんの本にのめり込みました。メモしまくって、日が過ぎたみたい。C.S.ルイスの『ナルニア 国物語』7巻を丁寧に読んだら、私は死が怖くなくなったのを感じました。扉の向こうの美しいナルニアへと、どんどん歩きに歩いていけるのだから。なんとすごい実在感! それを感じただけでも、心豊かで実りある夏休みだったと思っています。寂しくなったら、またナルニアへ行こう! 

テキストでの紹介では、ルイスは〈別世界〉を完璧なまでに創造した。1950年の1巻目から1956年のThe Last Battle「最後の戦い」まで、1巻毎に完結しているが、全巻読めば、ナルニアという架空の国の興亡史となっている、スケールの大きな作品であり、物語化された宗教書でもあるため、中にこめられた宗教的思想に、反撥する読者も多いそう、なのだって。

またまた日が過ぎてしまって、ノートを送らずごめんなさいね。風邪を引いて寝こんだりしていたの。丸10日ほど雨ばかり続いて、義姉が「私の生涯で,初めての飢饉の年だ」と言ったの。彼女は土いじりが好きで、本屋勤めの合閒に、畑をやってくれてるのだけど、今年は日照不足で、芽が出ても育たないし、タネをまいても、雨が多すぎて,流れてしまうのですって。その一番元は、フィリピンの火山の大爆発が世界的に影響を与えて、気候変動が起こっているのだと、テレビで見たのだって。これから冬にかけて、野菜が取れなくて、どうなるのかしらね。

『大地の子エイラ上・中・下』『恋をするエイラ上・中・下』と1747ページを、わくわく楽しみながら読んでいたら、人類の始まりの頃の生活の有様や自然、動物、霊と人間との関わり方、戦い、考え方などに改めて目を向けさせられました。まさに「始原への旅」ですね。映画化されてるはずで、日本でも封切りされたのかしら。ご存じなら、教えてね。

クロマニヨン人が、あまりにも現代ヨーロッパ人の、美女美男風に描かれすぎてる感じも、ちょっとあって、3万年前の話が、ほんの少し前の事のような錯覚を起こさせられました。まだこの先があって、『狩をするエイラ上・中・下』を借りてくる予定です。 

そうそう、あなたの新作『ぼくたちのふしぎな船』を送って下さって、ありがとう!挿絵が,いつもの感じと変わっているけれど、とてもいい絵で、最後のスパッと文を切り上げて、しかも余韻のある締めくくり方に感心しました。多くを語らなくても、充分に心は伝わる、それを実感しました。いつもの〈軽いユーモア〉とは、違った雰囲気でね。

私の『玉手箱』は、今275話分まで、地域誌に届けてあって、あと4話を、妹が今挿絵を考えてくれているところです。エッセイ、手紙、物語、回想記・・とまさに玉手箱風に、何でも入っています。いつかタネがなくなるのでは、と気になっていますが、それでも続いているのが、不思議。読んだ知人は「書いてあることが皆、本当にあったこと」と信じることが多くて、そのことにいつも参っております。本当も嘘もまぜこぜだからね。 

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