(121) まいご

すなばで　信くんと　かっちゃんが　あそんでいると、どこかで　なきごえが　しました。みると、こうえんの　いりぐちで、みっつくらいの　おとこのこが　ママア　とこえを　はりあげて　います。

「まいごかも」

信くんたちは、そばへ　いってみました。きいてみても、なまえも　じゅうしょも　いえない　ほんものの　まいごでした。

「かわいそうだよ。いえを　さがそう」

かっちゃんは　きゅうに　あにきぶって、あたりを　みまわしました。      信くんは　だれも　いない　こうえんの　なかで　とほうに　くれました。

「おいで、スーパーの　まえに　いってみよう」と信くん。

あそこなら、だれか　このこを　しってるひとが　とおるかも　しれません。

スーパー・アルプスのまえに　たっていると、やがて　ちゅうがくせいが　

「あれ、ダイちゃん、どうした？」と、こえを　かけてきました。

となりの子だと、いえまでの　ちずを　かいて　くれました。　　　　　　「おれ、じゅくだから　いけないんだ。たのむね」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「わかった、いってみる」

信くんが　その子を　せおい、かっちゃんが　せなかに　てをかけて、ちずのとおりに　いくと、ぶじに　とどけることが　できました。　　　　　　ダイくんのママに、クッキーを　たくさんと、ジュースを　もらい、ふたりは　とくいになって、かわらで　くらくなるまで　あそびました。

「おーい、そのふたり、きむらくんかあ」

どてで　よんでいるのは、ちかくの　こうばんの　おまわりさんです。
おやつに　かえらない　ふたりを　しんぱいして、ママは　こうばんに　　でんわを　かけたのでした。

はしゃぎすぎた　だけで　ほんものの　まいごじゃ　なかったのに・・。