(82) かっちゃんとおかね

ああ、まって。おきにいりの  そらいろの　たまを   おいかけて、かっちゃんは、いもうとの   べっどの  したに　もぐりました。

あは、ここに いたんだ！ ぬいぐるみの、きりんの   トッポが、すみっこに いました。
ひきよせると、 ほこりと  いっしょに　つかまって   きました。

ジグソーパズルの、かけらも  あります。

あっ、５０えん  だまも！

かっちゃんは  わくわく  しました。ひもに つるした  たま  ネックレスに　つなげられます。まだ  ５こ  しか  ないけど、そのうち  しゅうちょう  みたいに、ながーく するんだ。

かっちゃんは  もっと  ないかと、きょろきょろ  しました

そのとき、ママの　こえが　だいどころから　きこえて　きました。

「信ちゃん、ここに あった　５００えん   だまを　しらない？」
「しらない」
「ホットケーキの   こなを、かおうと   おもったのに。まさか  かっちゃんが・・」

ちがうよ、ママ！ さけぼうと して、かっちゃんは   ベッドに  あたまを  ぶつけました。

「ぜったい、かっちゃん  じゃないよ。もっと  さがして　みたら・・」

信くんが  きっぱり  いいました。

おにいちゃん！ さっき  そらいろの  たまを とりっこ   したのに・・。

すると、それから　信くんは  もっと　きっぱり  いいました。

「かっちゃんは  あなの  あいてない　おかねに　きょうみは  ないの。       たんじゅん   だから」

げっ、ひどいや、おにいちゃん！

「あったわ！ ポケットの  そこに。かっちゃんに  わるかったな」と、ママが　　　　いいました。　あ、よかったー！