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Asyl-清潔な国-を終えて

2024年7月26日(金)〜7月31日(水)に下落合のAlt_Mediumで自主開催した個展「Asyl-清潔な国-」が無事に終了しました。全然初個展とかではないけど、主題を見つけてそれを見つめて作品にしたものを個人で発表するのは初めてのようなものなので、気持ち的には初個展でした。ご高覧いただけた方や協力してくれた方々にお礼を申し上げたいです。本当にありがとうございました。

Asyl (布に油彩)350×290mm

個展タイトルのAsyl(アジール)とは何ぞやと言うと、それは歴史的・社会的な概念で「聖域」「自由領域」「避難所」「無縁所」などとも呼ばれる特殊なエリアのことを意味します。ギリシャ語を語源とするドイツ語で、戦争や暴力から逃げ込んだ人間、あるいは犯罪人や奴隷・債務者などが、報復などの制裁から保護を受けられるように慣習的に認められた、守られるべき安全な場所のことです。私はこれを万人に共通する特定の場所というより各々の心安らげる安全基地のように捉えています。

そして過去のトラウマによって傷ついた愛着あるいは尊厳を修復する概念として、言葉を広げていける可能性のある単語なのではないかと思います。

清潔な国というのは「なんの邪魔もない世界」のことです。本来秘め事として扱われている世界の出来事の愛なる部分だけを見つめ、美術の世界に引っ張ってくる。そのための偏見に抗う、どこまで行っても愛だけの世界です。これだけ美しく純な世界に、限られたマニアだけがアクセスできるなんてもったいない…と言ったら失礼かもしれませんが、それでも彼女は私の世界そのもので、紛うことなく私が描き起こすべき光です。


モーンガータ(キャンバスに油彩)530×455mm

私は痛みのための絵画として実在するSMパートナー2人組をずっと描かせていただいていて、これからもそのつもりです。お二方を描きながら生きて、日々の生活の中で誰かや何かと与えたり与えられたりした生傷を絵や言葉に付与していけたらと思います。言葉も残していきたくてnoteを始めました。

展示のことに集中すると世の中のことに目を向けられなくなってしまうのどうにかしたいです。。。パリ五輪のこと、なんか流行ってる銃?の競技のこと、全然わかりません。旬な世の記憶が都知事選で止まっている。

たまに更新できたらいいなと思います。
自分の作品のことだけでなく、いつかは誰かの役に立つことも発信したいです。乾きやすい絵の描き方とか、乾いていない絵の運び方とか。

今後の展示の予定が一切ないので、上記の添付画像のような性的表現が可能の企画展示がありましたら是非お誘いいただきたいです。よろしくお願いします。

mail:endohmoet@gmail.com
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