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Q IPアドレスの保存期間についてルールはありますか?
A 3か月から6か月程度保存されていることが多いですが、ルールはありません。
解説いたします!
1 IPアドレスが残っていないと投稿者の特定ができないこと
投稿者の特定を行う場合には、コンテンツプロバイダ(X社(旧ツイッター社)などのことです)のアクセスログと、アクセスプロバイダ(NTTドコモなどのことです)のアクセスログを照合する必要がありますので、両者のアクセスログが残っていない限り、投稿者の特定はできません。
2 IPアドレスの保存期間について
そのため、投稿者の特定を検討する際には、アクセスログが残っている見込みを検討することが不可欠です。ところが、法律上、アクセスログの保存期間についてはルールがありません。
実務上、アクセスログの保存期間は極めて短期間であり、大手のアクセスプロバイダでは、3か月から6か月程度となっています。
また、上記のとおり、アクセスプロバイダから開示を受ける前に、X社などのコンテンツプロバイダからIPアドレスの開示を受ける必要があり、この段階でも時間がかかりますので、それを考慮して開示請求を始める必要があります。そうすると、遅くても投稿から2か月以内には開示請求を始めないと、投稿者の特定は難しいと思います。
さらに、海外法人が運営するサイトの場合は、IPアドレスを保有しているかどうかの調査に時間がかかるほか、裁判所が開示決定を出した後、実際に開示されるまでにも時間がかかるため、投稿から4週間以内には開示請求を始める必要があると思います。