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贅沢な読書体験 『自由の牢獄』

今日も一日オーシャンビューの部屋で読書をしてました。

読み返したのは、ミヒャエル・エンデの『自由の牢獄』。

『モモ』や『はてしない物語』のあの不思議な映画は、子どもながらに怖いながらも、何度も観ずにはいられない作品でした。

『自由の牢獄』との出会い

映画は観ていたし、絵本も読んでいましたが、彼の大人向けの本は読んでいませんでした。

この本に出会ったのは、意外にも法科大学院の小論文の題材としてでした。表題の『自由の牢獄』が出題され、確か、「あなたにとって自由とは何か書きなさい」というような問題だったような。。

試験中にかなり考えさせられ、心に残ったので買ってしまったのが、もう10年以上前になるとは、光陰矢の如しですね。

何に惹かれたのか

私が一貫して追い求めているのは「自由」です。

それは、小さい時には、故郷であり、その後は雇用関係や人間関係だったりします。

ですが、表題作「自由の牢獄」では、主人公が「自由意志とはおのれ自身を食らう蛇に他ならないからだ。完全な自由とは完全な不自由なのだ。」と言い、自らの自由を完全に放棄します。それが幸せなのだと。

こう改めて突きつけられると、自分が思っている自由とは何で、自分にはそれを掴み取る覚悟があるのか、考えさせられます。

よくある自己啓発本とは違い、寓話を使って本質を抉るところが、私がこの本にとても惹かれる理由なのかもしれません。

また、この本は、全体的に旅がテーマになっています。特に最初の「遠い旅路の目的地」では、その主人公が生涯を旅していて、どうしても憧れてしまいます。

いつもより本が沁みる気がする

いつも本は読んでいる方ですが、なぜがちょっと弱っている時の方が、本の世界に没入出来る気がします。

明日にはもっと元気になっていたいですが、もう少し本に浸りたい気もします。

ひとまず明日も晴れることを祈って早めに寝ることにします。

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ちひろ先生
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