内視鏡看護 総合病院VSクリニック
こんにちは、内視鏡技師のエンドーです
私は、総合病院の内視鏡室で内視鏡技師・看護師として働いており、主な仕事は、内視鏡介助・管理・看護師指導です
実は、総合病院での勤務とは別に、内視鏡クリニックに行くこともあります
今回は、私が感じる「総合病院とクリニックで求められる看護の違いについて」です
総合病院からクリニックへの転職を考えている看護師さん、クリニックに勤めていて総合病院の内視鏡に興味のある看護師さんの参考になれば嬉しいです
総合病院の内視鏡室のいいところ・悪いところ
【いいところ】
ダントツに、症例数の多さです
内視鏡は、経験が多いほど、介助が上手にもなるし、先読みができるようになります
介助の先読みができると、医師との信頼関係も築きやすいです
クリニックでは対応が難しい上下部内視鏡の困難症例も経験するので、急変の対応、リスクマネジメント力も向上します
また、 通常入院が必要なERCPやESDの介助につくので、内視鏡の広い知識や技術が身に付きます
指導医のいる内視鏡室で2年の実務経験があれば「内視鏡技師」を目指すこともできます
【悪いところ】
症例数が多すぎるところです(笑)
症例数が多いと、一人の患者さんに対応できる時間が短くなり、細やかな対応が難しいと感じます
チームで関わるので、問診を取る、検査介助、検査後の説明が違う看護師になります
問診の時に感じる患者さんの不安や、疑問を申し送りますが、同じ看護師が関わる方が、細かなニュアンスも含めて対応できると感じる場面もあります
同じ看護師が対応する方が患者さんは安心感を持てますが、その時間の確保が難しいのが現状です
1人の検査が終わると次々に患者さんが入れ替え変わっていくので、「これで看護として十分な関わりができているのか」と悩む看護師さんもいます
内視鏡クリニックのいいところ・悪いところ
【いいところ】
患者さんに関わる時間が確保できるので、検査介助から生活指導まで一連の関わりができることです
これは、クリニックの醍醐味だと思います
普段は、総合病院で忙しく動き回っている私にとっては、新鮮で、すごく楽しい!
再診が必要な患者さんの情報を事前に確認して、患者さんに前回受診からの経過を聞いて生活指導もできるので、個別性を考えた関わり方ができる楽しさがあると感じます
【悪いところ】
クリニックでできる上下部内視鏡検査になるので、広い知識、技術の経験ができないことです
総合病院の内視鏡室でESDの介助、治療後の看護の経験があれば、患者さんへの説明やフォローもしやすいと思います
まとめると・・・
総合病院で求められる内視鏡看護は、内視鏡の広い知識と技術の習得です
また、急変に対応できる能力や、多くの検査をこなすチームワーク、要領の良さも必要になってきます
クリニックでは、自分の内視鏡看護に対する姿勢が、ダイレクトに口コミに反映されます
患者さんの生活背景、不安を知っておくことで、1人1人に向き合った看護ができると感じます
どちらにしても、内視鏡の知識のアップデートは常に必要ですし、所属する内視鏡室のビジョンを考えて行動することが大切ですね
この記事が、皆さんのお役に立てば幸いです