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大腸ポリペクトミーの方法と注意点

こんにちは、内視鏡技師エンドーです

年間の内視鏡件数1万件以上の検査室で看護師・内視鏡技師をしています

今日は、内視鏡コメディカルに向けた記事です

「コールドポリペクトミーと通電ポリペクトミー(EMR)の違いと、注意点」について、です

消化器内視鏡技師試験を受験するスタッフにも役立つ内容にしています


書いていること

1、Cold polypectomy VS  polypectomy/EMR

それぞれの方法、適応、メリット、デメリット

2、EMRの注意点

局注、切除時の注意点




皆さんの明日からの介助に役立てば嬉しいです


Cold polypectomy VS  polypectomy/EMR

<Cold polypectomy>

方法

ポリープをスネアで絞扼し、通電切除せずにこのまま切除する

適応

外来ポリペクで行われることが多い

9mm以下で、茎がないポリープ

メリット

局注、通電を行わないので安全

ポリープを掴む時、奥の粘膜を掴むと切除できないため、広範囲を切除できない

抗血栓薬内服中でも遅延性出血が少ない

止血予防のクリップも少なくて済むので処置時間が短縮できる

デメリット

粘膜までのポリープしか切除できない

9mm以上のポリープは切除できない


<polypectomy/EMR>

方法

ポリープをスネアで絞扼し、通電して切除する

粘膜下層に生理食塩水等を局注することもある

適応

茎のあるポリープ

または、茎のない9mm以上のポリープ

メリット

ESDに比べて偶発症も少なく、時間も短時間で切除可能

粘膜下層まで切除可能

10mm以上の大きいポリープも切除可能

20mm以上の病変も、一括切除が可能であれば、選択される

デメリット

通電による熱傷で、粘膜下層の血管障害が起こり、遅延性出血の恐れがある

穿孔の恐れがある



<EMRの注意点>

*局注

・目的

病変を一括切除する

穿孔予防(粘膜下層での切除を行う) 

方法

粘膜下層に生理食塩水、または、ブドウ糖や、希釈したヒアルロン酸ナトリウムを注入する

・注意点

局注前には必ず、局注針に液を満たす(そのまま入れると、粘膜下気腫になる)

粘膜下層以深への注入は、膨隆が得られないので、針先を調整する

小さい病変は、病変の肛門側のすぐ近くから、病変の真下に向かって穿刺して注入する

ヒダにまたがる病変は、口側から注入する(肛門則から注入すると、病変が口側に向いてしまう)

*切除

・注意点

通電するときは、穿孔予防のため、少し持ち上げて切除する

有茎ポリープの絞扼中に抵抗を感じたら、動脈が潜んでいる恐れあり!切開モードを凝固モードにして、血管処置してから切除!

有茎ポリープには留置スネアも効果的!切除後、すぐに止血クリップができるように事前に用意しておく

切除が硬いときは、筋層まで把持している可能性があるため、リスネアリング(把持している病変を一度緩めて、筋層を外す)を行う

介助者の手先の感覚はすごく大切!!


ポリペクは、NBIで切除する範囲を特定すること、

医師はどの角度やタイミングで絞扼したいのか、

次に必要なことは?(先回りの介助)

を考えながら介助すると上達が早いです!


消化器内視鏡技師試験で問われていたことも、盛り込んで解説しています

普段の業務と合わせて覚えておくと、試験対策にもなりますよ


この記事が、皆さんのお役に立てば嬉しいです












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