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内視鏡生検介助の極意は、「かゆいところに手が届く!」

こんにちは、内視鏡技師 エンドーです
私は、総合病院の内視鏡室で、スタッフの指導だったり、管理をしています
今回は、生検の時に、私が気をつけていることについてお話しします

生検などの介助で私が一番意識していることは、
医師が内視鏡画面から目を離さずに、生検ができるように配慮することです

検査時間が短縮でき、受診者さんの苦痛の軽減にもつながります

生検と言われたら・・・

生検と言われたら、

・医師の手に生検鉗子の、先端30cm程度のところを渡す
(医師が内視鏡画面を見たままの状態で、鉗子口に入れやすいように)

・生検鉗子が垂れ下がらないようにないように、左手でリードする

・スコープの中で生検鉗子が開かないようにする
(スコープの内部が傷つく原因になる)

・医師の指示で、ゆっくりと掴む
(潰瘍底の時は硬いので、滑りやすい。特にゆっくり掴むことを心がける。
 私は、心の中で「ぎゅー」って言ってます 笑)

・鉗子を抜くときは、必ずガーゼで鉗子口をおさえる
(意外に飛び散っている。医師にも飛ぶ!ごめんなさい )

・鉗子を抜きながら、手元で2回くらい巻くと、長い鉗子もさばきやすい

・組織の有無を医師に伝える

・たくさん生検をとる、または、場所が変わる時は、「先生、これ3番ね。」と
 ホルマリンの番号を伝える
(後で医師が、所見を書くときにわかりやすい)

・生検の場所が変わる時は、ガスコン水で生検鉗子と、鑷子の先端を洗う

・採取した組織が乾燥する前に、ホルマリン瓶につける

・採取した順番がわかるようにする
(ろ紙に貼る時は、1組織1瓶。当院では、瓶の蓋に採取した順番を書いています)

・ホルマリン瓶の個数を医師に伝えて、記録に残す


そのほかに重要なことは、採取後の組織を取り違えないような
仕組みを作ることです
マニュアルでスタッフ全員、統一した検体の管理が必要です

おわりに・・

たかが生検介助と思うかもしれませんが、
医師に、「いかに検査に集中させられるか」は、介助者の腕の見せ所です

先読みする、「かゆいところに手が届く介助」がスマートにできると、
医師からの信頼も得られます

医師からの信頼を得られるようになると、意見を聞いてもらえるようになり、
チームとしても、仕事がしやすくなりますよ
小さなことでも、日々の積み重ねが大切ですね


この記事が、みなさんの明日からの業務のお役に立てば、嬉しいです


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