幸せになるのがわたしのいちばんの仕事なんだ
と、まぶたの裏に浮かんだ
今までいろんな人に助けてもらって心配してもらって気にかけてもらって、なんとかここまで生きてきた。
遠かったけど、長かったけど、今だって辛いことなんていくらでもあるけど、ここまできた。
だから、まだまだすぐに絶望するけどわたしはなんとかやってるよ、そこそこ楽しく生きてるよ、心配なことも多いけど元気で笑えてるよ、って、ちゃんとみんなに伝えていかないといけない気がした。
もちろん本心からそう言えるようにならないといけない、というかそうなりたいけど、いつか満たされるなんていうのは幻想だし、少しずつ脆さや儚さは手放さなければならない、その時が近づいてきている。
脆さや儚さを手放したら、私は私でなくなるような、感性ごと失くしてしまったらどうやってこの先の私を生きていけばいいのか、困惑して、恐ろしくなるけれど。
私は自分に自信がなくていつも全部心配でたまらないけどどこまでも素直なので
今度あれしようね、今日できなかったからこれしようね、あそこ行こうね、って「つぎ」があると確かに思えることを言われると泣きそうに嬉しくなる。
19歳の私は未熟すぎて、憧れさえした初めての恋人に「一点の曇りもなく好きだ」なんて言われても一つも信じられなかったけど、
27歳の私は人の言葉を軽い気持ちで信じたりしないと生きていけないくらいには円熟してしまったみたいだ
腐ったリンゴと呼ばれ続けた10代の私は澄んだ瓶の中で傷を増やしてジャムになった
もうじゅうぶんに傷ついて、癒すために熟して、昔よりはずいぶんおいしくなったよ。
きっともう、苦い部分なんてほとんどない。酸っぱい部分もちょっとだけで、あとはうんと甘いはず。
あなたも私もそこの君も、みんな私の虜になっちゃえばいいよ
中毒性が高いから気をつけてね、副作用はもっと甘くなれと私を傷つけたくなることだけど、なくなるのがもったいないなって惜しんで少しずつ楽しんでね。
大切にしてください