私大病院3〜医療保護入院に至る〜

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飛び降りる場所を比較検討する日々を過ごしていた。

あの日、何があったのかは覚えていないけれど、もう今死ななければいけないと強く感じたことはハッキリと覚えている。

黒いトップスに黒いスカート、黒のタイツに黒のコートを羽織り黒のバッグを持って、真っ赤な靴を履いた。
負けないように、ちゃんと死ねるように、強い気持ちでいたくて、強い色を身にまとった。


ハタチの誕生日がすぐそこまで迫っていて、大人になるのが怖くて、怖くて怖くてたまらなくて、
これに書いた気持ちが最大限に膨れ上がっていた。

自由とかそれに伴う責任とか、全部放棄したくて、そんな気持ちを扱いかねて、百貨店の屋上から新宿を見下ろした。


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