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男女の友情は結局あるのか問題
「レモンは一番の後輩、むしろ親友」
大学時代に仲の良かった、サークルの男の先輩の結婚式に呼ばれた。
彼を先輩Aと呼ぼう。
先輩Aの披露宴の座席のネームプレートの裏に、
それぞれに宛てたメッセージが書かれていた。
私宛のメッセージに書かれていた「親友」の文字。
「男女の友情は成立するのか?」
これは根深い問題で、よくいろんな論争を見かける。
この論争の答えを自分の中で探す時、
私はあの時の先輩Aからのメッセージを思い出す。
先輩Aは大学時代の2個上の先輩。
なぜだか仲良くなって、私がバイトしていたところで
先輩がバイトを始めてからもっと仲良くなった。
2つのコミュニティが被っている私たちは
社会人になっても定期的に大勢でも会っていたし
2人でも普通にご飯を食べに行った。
2人で話すのは、女友達と話すようなこと。
仕事の悩み、恋愛事情、あとは親との関係とかディープな話もした。
今振り返ると、先輩Aとはいつも本音で話していた。
むしろ女友達とは違って異性だからこそ、
変な気を使わずに腹を割って話せたこともたくさんある。
先輩Aは長身で顔もとある俳優に似てるから、
格好いい方なんだと思う。
事実、サークルでもバイト先でもモテていた。
だけど誓えるほどに全く恋愛感情はなかった。
先輩Aも多分同じだったと思う。
彼が先に結婚して、その1年後に私が結婚した。
先輩Aの結婚式で親友の称号をもらった後も、
私が結婚した後も、何人かで会ったり
2人で会ったこともある。
だけどさ。
妊娠してから、出産してからはどうだろう?
私は妊娠も出産も先輩Aには報告しなかった。
共通のコミュニティはあるし、
SNSで繋がっているから知ってはいるだろう。
だけど向こうから連絡が来ることもない。
女友達なら「赤ちゃんに会いに行かせて♡」と
家に遊びにきてくれたり、
子連れでランチをすることは気軽にできる。
だけどさ、もはや子どもがいる状況で
夫と予定を調整して、子どもを見てもらうなり
家に招待したりするなりして
男である先輩Aと予定を合わせて会うことはない。
コミュニティの数人のグループならあり得るけど、
それがなければ、もう先輩Aと会うことはない。
一対一で会うことは、もうないと思う。
だから思う。
先輩Aと私を繋いでいたのは友情だったのか?
答えはyesだと思う。
友情だった。
普通に話すと楽しいしお互いに腹を割って、
時には厳しいアドバイスもし合って
大切な存在だったと思う。
だけどそれは制約付きの友情で、
期間限定の友情だったのかもしれない。
異性である以上、
よほどその友情を大切にしたくて
それが純度100%の友情だと互いに言い切って
パートナーにそれを伝えて調整する
行動力がない限り
男女の友情は続かないと思う。
だから、私は
男女の友情は成立する。
だけど
男女の友情は、長くは続かない。
男女の友情は、期間限定。
互いに独身もしくは子なしの場合のみ。
今の私は
そう思う。