ダンスがうまくなるのが運動会?
今年度の運動会の表現練習も、子ども同士で教え合う。教師が、一方的に一斉一律に、朝礼台に立ってダンスを教えるのは、そろそろもうやめた方がいい。子どもたちも、特に教えた教師も、達成感を感じてしまうし、親もほめてくれるからなかなかなくならないんだけど、よく考えたらおかしいことに気づいて、自分から断ち切らないといけない慣習だと思っています。「教師の自己満足」になってはいけない!
昨年度から、特に試行錯誤をしながら、実践しています。
運動会の指導で気を付けたいこと
主体的な運動会表現指導をめざす
R5 運動会ふりかえり
運動会の表現 児童アンケートから考えたこと
運動会について「さらに」考えたこと
今年度の私のブロック(3・4年)は、民舞をやることに決まっていました。そこで、子どもたちに、いくつかの民舞の映像と説明をみてもらい、アンケートをとりました。その結果、エイサーと花笠音頭に票が集まったため、「どちらかえらんでやる」ということにしました。子どもの「これを踊りたい!」を優先した結果、こうなりました。2つの民舞を交互に踊り、3曲目の流行りの曲で、二つの民舞が合体するというストーリーを教師で描きました。
夏休み前に各クラス、花笠4名・エイサー4名、ダンスリーダーを募り、動画を観ながら「友達に教えられるくらい」練習してきてもらいました。ロイロノートが活躍しました。もう、民舞の部分は、教師は修正をするくらいで、子ども同士で教えることができる状況です。
教える側・教わる側で気を付けることがあります。簡単にいうと相手側の気持ちを考えることです。これに配慮することができれば、みんな気持ちよく高め合えるよ!と説明しました。
そして、こんなことも子どもに指導しています。
今日は、リレーの選手を決める50m走をタイム計測を、学年の相方と協力して行った。いつもは学年の体育を一人で教えているので、一緒にできるとかなり心強かった。思った以上に息の合った動きができてかなりスムーズでした。
タイム計測が終わったあと、時間があったので、ダンスリーダーの8人がダンスを教えようとした。私は離れたところから見ていたが、うまくいっていなかった。私は、ふざけてちゃんと取り組めていない子が出るだろうなという心づもりがあったが、案の定、上手くいっていなかった。
このうまくいかなさがとても大事。
ダンスリーダーの一人の女の子が、他のクラスのタイムを計っている私のところにきて
「先生、ちゃんと踊ってくれません。」と言いに来ました。
そこで、何と言うかが大事ですよね。
「そうか。先生は今、ここを離れられないから、まずは自分たちでなんとかしてみてほしいんだけど。」
と、あえて突き放しました。
タイム計測が終わったあと、自分のクラスの子たちが練習しているところに行って、皆を集めて語りました。(失敗後のフォロー)
「遠くから見ていて、練習が上手くいっていないことが分かりました。なぜ上手くいかなかったかよく考えてみてほしい。先生がいつも言っているのは、教える側・教わる側、両方気を付けなくてはいけないことがある。それが守れていたかふり返ってみてほしい。」
「運動会では、ダンスがうまくなることが目的じゃない。表現だからね。また、先生は、『みんなで協力して高め合うこと』も運動会を通して学んでほしいんだよ。そのために、自分ができることは何かな?」
この二つを話しました。
そう簡単には、うまくいかないようにしたい。
以上、エンチャントでした。