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リベンジ男体山 紅葉混雑ver


11月11日 男体山は閉山する

閉山前に登りたい ざわざわ 
来月引っ越すのだから、アクセスが良い今のうちに ざわざわ
しかし先月途中まで行ったばかり ざわざわ
日が短く、登り始めが遅くなる男体山でなくともいいのでは ざわざわ
明日の男体山の天気は快晴らしい ざわざわ…

11月2日22時 
私の脳内が騒がしい


11月3日朝5時  後悔しないほうを選ぶことにして東武線10月ぶりよろしく
今度こそ日光を目指して鈍行がすすむ

途中朝靄ち光に包まれる

10月運命的に間違えて降りた栃木駅も見送り
私は順調に日光へ到着した
終始快眠で運がいいような気がした


バス始発駅のJR日光駅へ移動
そこで私の運の良さは錯覚だったと知らされる

今年の紅葉は遅れドンピシャで3連休とコラボしていた
この2つのコラボは海外の観光客だけでなく
日本人も多く集める魅力があるそうだ


予定通りバスが到着して無事座れたのも束の間、
いろは坂にて雲行きが怪しくなリ始めた

…簡単にお伝えすると
とんでもない渋滞に巻き込まれたのである
初歩的なミスである

二進も三進もいかないが
ある意味幸運なことに狂気的な眠気は渋滞による苛立ちを緩和してくれた

無事到着したのは11時前と予定より1時間遅れている
入山料として1000円支払うと16時には戻るよう神主に釘を刺された

もう頂上は諦めるか
バスで一緒だった同じくソロ登山の方とお話しすると同じ気持ちのよう
往路に6時間かかり疲れて気力が削がれてしまった


とぼとぼと歩みを進めるが急登が続くため休みつつ、
なんだか頂上が遠い


6号目あたりで名前を呼ばれた気がして振り返る
山仲間の1人が下山していた
偶然すぎる出来事にアドレナリンがでてきた
天気は予報通り 中禅寺湖の景色も素晴らしい
さらに気持ちもたかまり ずんずん進む

マイカー組とすれ違いが多くなる
海外の人もちらほら スニーカーでサクサク降りていて仰天
途中陽気なアジア人2人組にも励まされ抜かして行けるようになった

8号目を13時30分ごろ通過したものの
16時までに下山するとなると14時には降り始めたほうが良いだろう
行けるところまで…と14時になっても頂上には着くことができなかった
疲労もあり帰りの混雑も相当なものと見込まれる

今日の頂上はここ、景色も見られたし
と迷いが出る前に気持ちを固めつつ頂上に背を向けた

数歩進むと 「あれ。お姉さん帰っちゃうの?」と声をかけられた
足元を注視していた目線を上げると 道中で見かけたアジア人のお兄さん2人組

帰りが心配で頂上を諦める旨を伝えると
あとちょっとだよ!こんないい天気の日に絶対後悔する!
と繰り返し熱弁される
話を聞くと中国の方でお住まいも近く親近感
つまりこの2人が帰ることができるなら問題はない

自分の体力、帰りのバス、終電、、、、
頭の中がざわざわ
横からお兄さんの熱弁

私は後悔をしない方を選ぶことにした
もう一度頂上に体を向ける
1人も楽しいけれど 誰かに背中を押してもらえるのは幸せだ
そこからは3人で喋りながら進み始めた
話を聞くと2回目と男体山チャレンジという2人は
元々10月に来る計画だったものの悪天中止だったそう

お互いにリベンジとわかれば団結も早く
あっという間に14時15分頂上へ到着した 


快晴 風もなく過ごしやすい山頂
気持ちは晴れ最高に気分がいい 
付き添ってくれて 励まし続けてくれた2人には感謝しかない
袋に向けて15分ほど滞在して山頂を後にする


無事16時半に下山
そして本当にの試練はここから始まる

神社前のバス停
もはや仲間になったダンゴさん(日本七年在住)がジュースを奢ってくれた
気配りができて素敵な方だ

バス待ちの人が多すぎる どうやら2本前のバスが来ていないらしい
渋滞の影響で到着時刻が読めない

バスが来たがすでに乗っている人が多く 数人しか乗ることができない
仕方なく私たちは本数が多く来る中禅寺湖のバス停まで歩くことにした

途中の夕陽が美しい
バス停が近づく 人影が見える
さらに進むと現実が見えてきた

バス停 東武バスのバス停
中禅寺湖のバス停は広い
そこに50人ほど待っている
と驚くと同時にさらに奥には100人ほどの人が待っているではないか


17時 バスを待つ
渋滞の影響でバスが来ない 
待っているのはほとんど外国人
日本人はマイカーできているようだ
アナウンスが全て日本語のため不安そうな外国人にアナウンス内容を翻訳したり
終電や万が一の対応について聞かれたので分かる範囲でお伝えする
さらに待つが来ない
偶々その場に居合わせた運命から したい面だが色々話した
いろんな対策を考えるもそのほかの交通手段はみつけられず。
ただひたすら待ち、この状況が非日常すぎて楽しくなりつつある


結局待ち続け‥2時間 5台の空のバスが到着
安堵するや否や 全体から拍手喝采とブラボーの声
日本人なら文句やイライラした空気で染まりそうなところ
不覚にも感動して私も一緒になって拍手と歓声を上げた

日本にいながら日本人がマイノリティな場で
海外旅行でもしたかのような 満足感があった

バスに乗ってからも渋滞はあったが
無事終電に間に合った
途中一緒だった女性とも駅のトイレで再会
8号目で下山したものの同じくバス待ちに巻き込まれていたそう
トイレでお互いを労った 
バスが一緒だっただけだけれど こういう関係や出会いはとても好きだ

電車では中国人2人と喋り倒して 
途中でお別れをした
日付を超えるギリギリで帰宅した


ながいながい きっと忘れることのない
そして知らない人と1番長く過ごしたであろう
1日であった

あの時の出会いが あの時の選択が 
いつだって偶然と必然

次は私が誰かの背中を押してみようと思う

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