Raining
「いってきます」
普通に言えた
何気ない日常
歩き慣れた道
同じ紺と白を纏った人形も歩く道
ゴールには
目に見えない
触れることさえ許されない
同じ紺と白を纏った人形と目が合う
次々と目が合う
不思議そうに窺う目が合う
あたしは泣いていたんだ
雨も降っていないのに
泣きながら
緩い朝日を浴びながら
歩き慣れた道を歩いた
「ただいま」
心の中に言った
何気ない非日常になった
あたしは いつの間にか 泣いていたんだ
雨も降ってないのに
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